木走日記

場末の時事評論

フジテレビ「特ダネ」大ポカ報道でいじめた少年実名判明!?

 7日付け朝日新聞電子版記事から。

「いじめた少年」ネットに実名 フジテレビ画像に加工か
2012年7月7日

 大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が昨年10月に自殺した問題を報じたフジテレビ系の番組で、生徒をいじめたとされる同級生の名前を掲載した資料を放送した際、黒塗りが不十分なために名前の一部が読める状態になっていたことがわかった。さらに何者かがこの画像を加工したとみられ、はっきり読める状態でインターネット上に流れている。

 6日朝に放送された情報番組「とくダネ!」。資料は、生徒の両親が同級生らに損害賠償を求めた訴訟の裁判資料の一部とみられ、同級生の名前などが黒塗りにされていた。ネット上では、名前が浮き出たような状態になった加工画像になっており、この情報から類推した、同級生とみられる顔写真やその家族の情報なども含まれている。

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 フジテレビによると、番組の取材班が訴訟の準備書面を入手。いじめたとされる生徒の実名の箇所に、文字が透けないようにマスキング加工をして放送した。

 同局広報部は「放送上は見えないが、大型テレビで静止画で見た場合、実名のうち1文字が透けてみえた。そのような見られ方をするとは考えておらず、今後、マスキングには、より一層、気を使うように現場で徹底していきたい」と話した。ネット上で実名全体が見えるように加工された件に関しては「勝手にされたことなのでコメントはできない。加工された画像がフジテレビが放送したものかも確認できていない」としている。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201207070064.html

 6日朝に放送されたフジテレビ情報番組「とくダネ!」で「黒塗りが不十分なために名前の一部が読める状態になっていた」とのことで、ネット上では「この情報から類推した、同級生とみられる顔写真やその家族の情報など」が公開、大変なことになっています。

 フジテレビの言い分。

 同局広報部は「放送上は見えないが、大型テレビで静止画で見た場合、実名のうち1文字が透けてみえた。そのような見られ方をするとは考えておらず、今後、マスキングには、より一層、気を使うように現場で徹底していきたい」と話した。ネット上で実名全体が見えるように加工された件に関しては「勝手にされたことなのでコメントはできない。加工された画像がフジテレビが放送したものかも確認できていない」としている。

 私たまたまこの放送をリアルに見ていましたが、フジテレビのこの言い訳は2つの点でとても苦しいというか、インチキっぽいです。

 一点は「放送上は見えないが、大型テレビで静止画で見た場合、実名のうち1文字が透けてみえた」としている点。

 もっと何文字も見えてますよ、私も仕事柄画像処理をしていますのでよく理解できますが、ネガ反転してのネットで確認する限り氏名だけでなくクラスまで読めてますことを考えると、元静止画でも解像度が高ければ読めているはずです。

 あと「加工された画像がフジテレビが放送したものかも確認できていない」のも苦しい、ていうか「特ダネ」の画像以外のなにものでもないです。

 これは放送事故というよりもフジテレビの大不始末と言っていいでしょう。

 地デジが普及してIT技術が発達しているこの時代、あの程度の手抜きの黒マジック塗り(マスキングなどという高級な手段じゃないでしょうフジテレビさん)では録画しておけば簡単な画像処理で字が浮き出てしまうと言うことを、画像処理のプロであるはずのテレビ放送局が気づかないとすれば、大変恥ずかしいことです。

 というかネットでは実名や写真や自宅写真、父親の会社情報まで公開されだしていて大騒ぎになっています。

 情報の正誤はここでは問えませんが、フジテレビの仕出かしたミスは、取り返しのつかない事態に発展しています。

 ネットやIT技術が発展している現在、マスメディアは報道内容には技術的にも責任を持たなければならないということです。

 しかしネット民はすごすぎる、恐ろしい(汗



(木走まさみず)