木走日記

場末の時事評論

鳩山さんを『平成の脱税王』と批判する与謝野さんも迂回献金疑惑〜コメディ化する国会

 12日付け時事通信速報記事から。

「作り話。弟信用できない」=政治資金無心の指摘に激高−鳩山首相

 「全くの作り話だ」。12日の衆院予算委員会で、自民党与謝野馨財務相が、鳩山由紀夫首相の偽装献金事件に関し、母親からの資金提供を「政治資金として認識していたのではないか」と追及したのに対し、首相が色をなして反論する場面があった。
 与謝野氏は、首相の弟の鳩山邦夫総務相の話に触れ、「邦夫さんがぼやいていた。『うちの兄貴はしょっちゅう、お母さんのところに行って、子分に配る金が必要だとお金をもらっていた』と。実際はお母さまと政治資金の話はしているのではないか」と詰問。これに首相は激高。「兄弟といっても信じられない話だ。金を無心し『子分に配るお金をくれ』なんて言うわけない」と全否定した。
 さらに与謝野氏は「平成(時代)にこんなに多額の税金を脱税した人はない。『平成の脱税王』だ」と批判したが、首相は「資金提供は検察によって事実が判明するまで全く知らなかった。贈与と理解して納税した」と従来の答弁を繰り返すにとどめた。 (2010/02/12-12:41)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010021200457

 『うちの兄貴はしょっちゅう、お母さんのところに行って、子分に配る金が必要だとお金をもらっていた』

 『平成の脱税王』・・・

 いやあ、与謝野さんかましましたなあ、これでこそ与党の失政を国民に代わり鋭く追求する野党・自民党であります。

 多くの庶民が12億もの大金を「検察によって事実が判明するまで全く知らなかった」などあるわけないのでは?と漠然と思っていた疑念をスカッとただしてくれましたネ。

 まあ鳩山さんが『平成の脱税王』かどうかは当ブログとしては留保しておきましょうか、20億円超の巨額の虚偽記載が発覚している大物政治家の逆転ホームランがあるかも知れませんから(汗

 ・・・

 まあ首相の疑惑を追及するその与謝野さん自体が政治資金に関しては迂回献金疑惑を抱えているのはご愛敬であります。

 昨年6月25日付け毎日新聞

迂回献金:与謝野氏への献金 オリエント貿易、社員に寄付分補てん 西松事件と同様(毎日新聞
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090625ddm041010080000c.html(リンクはすでに切れています)

 商品先物取引会社『オリエント貿易』(現:エイチ・エス・フューチャーズ)などのグループからダミーの政治団体を経由して総額は1億円以上の献金を受けていた疑惑であります。

 献金の手口は民主党の小沢氏の政治団体陸山会」に対する『西松建設』からの不正(迂回)献金疑惑と、まったく同じ何ら変わりがない手口な訳です。

 で、これでおとがめ無しだったわけです。

 ・・・

 ふう。

 なんか国会がコメディ化してきましたね。

 なんだかなあ、母親からの12億の「子ども手当」を知らぬ存ぜぬで通す内閣総理大臣に、『平成の脱税王』だと国会にて追求するいさましいが自身も実は1億円以上の不正(迂回)献金疑惑を有する野党大物政治家。

 みんな、たたけば埃だらけで国会がくすんで見えますです。

 こうなったら、返り血覚悟で野党・自民党は次々に大物疑惑政治家を国会質疑で投入しましょう。

 さしずめ次は小沢氏同様『西松建設』からの献金疑惑を有する二階さんあたりいががでしょうか。

 二階さんには小沢さんの問題を自らを棚に上げて追求して貰いましょう。

 その次は、3年前まで小沢さん同様政治団体で個人名義の不動産を購入していた町村さんに、浄財で個人名義の不動産を購入する行為の政治的・道義的責任を追及して貰いましょう。

 で、鳩山氏や小沢氏の不正疑惑を厳しく追及しつつ、墓穴を掘っていただき、もちろん鳩山氏と小沢氏を道連れにしてですが、自らの政治的・道義的責任にブーメラン引責辞任してもらいましょうか。

 このさい党派など関係なく金権政治家は全部お掃除しちゃってほしいなあ。

 ふう。



(木走まさみず)