「中川辞任劇」はマスメディアの自作自演
中川財務相の辞任を受け18日主要紙社説は一斉に本件を取り上げています。
【朝日社説】財務相辞任―政権の体を成してない
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
【読売社説】中川財務相辞任 予算成立へ態勢を立て直せ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090217-OYT1T01062.htm
【毎日社説】中川氏辞任 やはり麻生政権は末期的だ
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090218k0000m070156000c.html
【産経社説】中川財務相辞任 首相の統治能力問われる
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090218/stt0902180330002-n1.htm
【日経社説】経済危機に政治は何をしているのか(2/18)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20090217AS1K1700117022009.html
各紙はそろって、「ろれつが回らない状態で記者会見する醜態を世界にさらした中川氏」(【読売社説】)の辞任はやむなし、当然であると不気味に論調を合わせています。
薬の飲み過ぎなのか、アルコールのせいなのかは定かでない。しかし、どちらにしても、世界注視の会議でまともに仕事をできたのかどうかが疑われるようでは言語道断だ。(【朝日社説】)
中川氏は、先にローマで開かれた先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の閉幕後、ろれつが回らない状態で記者会見した。国内外に批判と混乱を招いた以上、辞任はやむを得まい。(【読売社説】)
先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後、ろれつが回らない状態で記者会見する醜態を世界にさらした中川氏の責任は重い。辞任は当然だ。(【毎日社説】)
中川氏は酩酊(めいてい)疑惑を否定し、風邪薬の飲みすぎが原因だと説明したが、国際会議出席に際して失態を演じ、それを世界に発信してしまった事実は変わらない。責任は重く、辞任は当然だろう。(【産経社説】)
体調が悪かったとしたら同情すべき点もあるかもしれない。財務相は酒好きで有名であり、当人は否定しているが、アルコールが入っていたのではないかとの憶測も消えない。(【日経社説】)
朝日から産経まで大新聞がこのように揃って論調を整えてくるときは、メディア・ウォッチャーとしての不肖・木走としては、へそ曲がりになります、本当の事実が隠蔽されているかもしれないのです、読者も気をつけなければいけません。
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ここに毎日新聞社という会社があります。
自分のとこで公益法人抱えといて抜けぬけと漢検批判を社説に掲げたりしているお間抜けな新聞社であります。
参考までに最近の当ブログエントリーをご紹介(興味のある読者は是非ご一読あれ)。
2009-02-16 社説で公益法人『漢検』私物化を批判する資格は毎日新聞にあるのか?
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20090216/1234755651
この毎日新聞は今回は、その間抜けさゆえにGJ・よい仕事をしています。
18日付け毎日記事から。
中川財務相:G7昼食会抜け出し、同行記者とワイン
「薬の飲み過ぎ。酒の影響ではない」−−。ローマG7での「もうろう会見」で17日引責辞任した中川昭一財務・金融担当相は、最後まで原因はカゼや腰痛など薬の併用だったと強調した。しかし、G7閉幕後の内外記者会見の直前、同行の記者らと会食してワインを口にしていた事実も判明するなど、疑惑は深まるばかりだ。中川氏はG7出席のため13日昼、羽田発の特別便に搭乗。同行筋によると、機内のファーストクラスの席でカゼ薬などを多めに飲んだ上、酒も飲んだという。
約13時間のフライトを経て同日夕(現地時間)にローマに到着。直後のガイトナー米財務長官との初の日米財務相会談やG7夕食会は無難にこなした。その後、中川氏は男性新聞記者など「親しいひとたち」(中川氏)とサンドイッチをつまみながら、ジントニック3〜4杯を飲んだ。その際、睡眠薬を服用したという。
深酒のためなのか、睡眠薬のせいなのか。同行筋によると、翌14日午前8時15分からイタリア経済・財務省で始まったG7会合の際には、体調がひどく悪い様子だったという。
G7昼食会でもワインが出たが、中川氏は「口はつけたが、ゴックンはしていない」と説明している。
ただ、中川氏は午後1時50分まで予定されていた昼食会を1時ごろに途中退席し、宿泊先の高級ホテル「ウェスティン・エクチェルシオール」に戻った。
予想外の行動に財務省同行筋は対応に追われたが、中川氏はホテルの1階のイタリアレストラン「ドニー」に移動、財務省の玉木林太郎国際局長や日本から取材で同行した女性記者、イタリア人通訳など数人で会食した。
レストランの支配人によると、中川氏らは午後2時ごろから、ビッフェ形式のサラダとパスタとともに赤のグラスワインを注文。中川氏はここでの飲酒について「本当に口をつけた程度」と話す。
中川氏は、女性記者らとの会食について「たまたまそこにいて、話を聞かれたから」と説明したが、中川氏は昨年9月の財務相就任以降、G7などの海外出張では同行の女性記者を集めて飲食を行うことが恒例化していた。今回のG7でも、中川氏と麻布高校の同期で、東大法学部の同窓でもある玉木局長が一部の女性記者を招いたという。
「約30分ほど」(レストランの支配人)だった飲食後に中川氏は午後2時50分から約15分、同ホテル内でロシアのクドリン財務相と日露財務相会談に臨んだ。この際、麻生太郎首相を「麻生大臣」と言い間違えるなど、言動に不安定さもみられた。
その後、部屋に戻り30分ほど財務省幹部らと打ち合わせをした。中川氏は「打ち合わせは仕事であり、酒を飲むことはない」としている。だが、午後3時45分からの内外記者会見の前にはすでにろれつが回らない状態だった。政府・与党からも「あんな状態の中川氏になぜ会見させたのか」と財務省の対応を疑問視する声も出ているが、「G7という世界が注目する会合であり、すでに会見の時間も設定されていた。欠席させればよかったというのは後知恵で、とうていできる状態ではなかった」(幹部)と財務省は説明している。
毎日新聞の記者は、中川氏との会合には、いずれも出席しなかった。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090218k0000m010139000c.html
「同行記者とワイン」ですか、あきれました。
驚くべきことに、この記事は中川氏が「1時ごろに途中退席し、宿泊先の高級ホテル「ウェスティン・エクチェルシオール」に戻」り、「ホテルの1階のイタリアレストラン「ドニー」に移動、財務省の玉木林太郎国際局長や日本から取材で同行した女性記者、イタリア人通訳など数人で会食」した事実を暴露しているのです。
中川氏が「G7などの海外出張では同行の女性記者を集めて飲食を行うことが恒例化していた」というのです。
なんのことはない、マスメディアの記者相手に一杯ひっかけていたのであります。
なんで毎日がこの暴露記事を堂々と書いているのかといえば、それは記事の結語につながります。
毎日新聞の記者は、中川氏との会合には、いずれも出席しなかった。
毎日さん、お願いだからこんな低レベルなことでえばらないでほしいです(苦笑
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自分達で酒を飲ましておいて、社説では「薬の飲み過ぎなのか、アルコールのせいなのかは定かでない」(【朝日社説】)と、しらっとのたまい、挙句は「当人は否定しているが、アルコールが入っていたのではないかとの憶測も消えない」(【日経社説】)ですか。
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ふう。
読者のみなさん、この日本のマスメディアのモラルのかけらも無い報道ぶりはいかがでしょうか。
これではこの「中川辞任劇」はマスメディアの自作自演とも言えそうです。
今回は本当にあきれてしまいました。
日本の国益には百害あって一利なしであります。
こんなことなら仲良し記者クラブなど永久閉鎖しちゃえばよろしい。
(木走まさみず)