木走日記

場末の時事評論

偽物キティーちゃん貯金箱が晒した木走社長の人望の無さ(爆)

 今日は与太話であります、笑って読み流してくださいませ。



 世の中には無用の長物というものが存在します。

 かわいいけど全然世の中に役に立たない代物もあるのです。

 例えば、今の弊社に飾られているキティーちゃんの貯金箱・・・

 はっきりいっていろんな意味で使えないのであります(トホホ

 ・・・

 不肖・木走の経営する零細IT企業でありますが、毎日のようにミーティングに利用している小さな会議室があるのですが、その会議室にかわいらしいキティーちゃんの貯金箱が置かれているのであります。

 これね、ミーティングの度に何人か決められた時間に遅刻するやつがいるので、時間を守れないやつは社会人失格であると怒ったある幹部が、会議に遅刻したら一分につき百円を徴収するというルールを作って、この貯金箱を会議室に置いたのであります。

 そんな大きくはない貯金箱ですが、どうも本物のサンリオ製品ではないらしく、微妙に顔が変(苦笑)なのでありまして(もしかしたら中国当たりで違法コピーされた代物かも知れませんがよくわかりません)、瀬戸物なので中に百円玉がどのくらい貯まったのかよくわからない品物なのであります。

 で、さすがに自腹を切るのは馬鹿らしいということで、キティーちゃん貯金箱を設置してから目に見えて会議の遅刻者が激減したのであります。

 5分遅刻したら500円ですもんね、ちりも積もればこれは大きいわけでして、みんな、会議となると5分前には着席するようになりました。

 スバラシイ(苦笑)

 で、最近のことですが、そうはいっても小さな貯金箱なのでだんだん100円玉が貯まってきてそろそろいっぱいかなもう入らないかな、ってところまで100円玉が貯まったのであります。

 貯まったらこのお金でみんなでお菓子でも買って食べようということになっていたのですが、ここに来て大きな問題が浮上したのであります。

 よく調べてみたら、裏側に通常あるであろう中のお金を取り出す蓋(ふた)のようなのがまったくないのです。

 これでは瀬戸物の貯金箱なので当たり前なのですが、箱を壊さない限り中のお金は取り出せません。

 まあトンカチで叩けば簡単に壊せる代物なので、立場上一番エライ(苦笑)不肖・木走が社員の前でトンカチでキティーちゃん貯金箱を壊す役目をになったのであります。

 さあ、なんぼたまったかなあとか思いながら、トンカチを振り上げて「キティーちゃんごめんね」(苦笑)と心で思いながら叩き割ろうとしたそのときです、なんか、とっても嫌な視線を複数感じまして、私の手は止まったのであります。

 見渡せば、ある女子社員が残酷なシーンを見るように私を厳しい目つきで凝視しているではないですか。

 「キティーちゃんがかわいそう」

 「ウチの社長は従業員だけでなくキティーちゃんまでいじめるのね」

 彼女の目はそう訴えているように私には感じられました。

 「なんだ君たちのその嫌なモノを見るような目つきは。 いいかね、これはただの貯金箱なんだぞ、お金が貯まれば壊すのは当たり前でしょ、それが貯金箱の正しい用途なのである」

 私は彼女たちにこう説得を試みました(←なんでたかだか貯金箱壊すのにいい年こいたオヤジが言い訳しなきゃいけんのか、わけわかりませんが(苦笑))

 しばらくの沈黙のウチ、彼女がこう宣いました。

 「お好きにどうぞ、社長」

 ・・・(大汗

 ああ、そんなこと言われたら、振り上げたトンカチを下げるしかありません、このままキティーちゃんを破壊したら、おそらく私の人格は疑われることでしょう。

 結局、キティーちゃんの貯金箱を壊すことは中止することとなったのであります。

 ・・・

 こうして、今も弊社の会議室には100円玉が満タンに貯まったキティーちゃんの貯金箱が、本来の使命は終えているのに、今だ鎮座しております。

 うーん。

 貯まっても壊せないなんて、こんなの貯金箱じゃないじゃん(怒

 こうなるともう一つのオブジェであります(爆。

 ふう。

 おそらく、サンリオさん純正商品ならば、かわいいキティーちゃんで壊さなきゃ回収できない貯金箱なんか絶対作らないでありましょう。

 このあたりでも違法コピーの偽物の商品であることは間違いないと思われるのです。

 ・・・

 しかしなあ、本来の目的である会議の遅刻者撲滅のためには、ここは新たな貯金箱が必要なのであります。

 今度は壊しても女子社員の同情を集めない貯金箱にせんといかんのであります。

 うーん。

 ヤスオちゃん貯金箱とかないかな(ボソ

 そんな冗談をかましながら社員達と次の貯金箱をどうするか思案しておりました。

 そうしたら社員の一人が、グッドアイディアがあると言います。

 「社長の似顔絵を模した貯金箱なら、絶対同情を買わないですよ」

 ムムム・・・

 なんか腹立つなあ(爆。

 そうしたら、別の社員がマッタを掛けました。

 「そんなのダメだよ」

 うんうん、こいつは礼儀をよくわかっておるわい(にんまり

 「だって、それじゃ早く割りたくなって遅刻者が増えちゃう可能性が高いモン」

 ムムムムムム・・・・

 「そうか、そりゃそうだよね」

 一同納得しています。

 ムムムムムムムムム・・・

 ・・・

 偽物キティーちゃん貯金箱のおかげで、計らずして不肖・木走の社内における人望の無さが露呈してしまったのであります(苦笑)



 今回は、一つのオブジェと化した、いろんな意味で使えない偽物キティーちゃん貯金箱の与太話でした。



(木走まさみず)