零細企業ダメ社長のぼやき「それでも安倍さんはまだ辞められるだけ幸せじゃないかな」
本日は与太話です、笑って読み流して下さいませ。
●N村「それでも安倍さんはまだ辞められるだけ幸せじゃないかな・・・」
不肖・木走の経営している零細IT会社でありますが、九月は決算月なんでなにかと忙しいのですが、まあ経理は奥さんに任せているので私はもっぱら資金繰りとか大局観でもって経営を司るという役回りであります。(←経理をだらしないお前がやったら会社が三月と持たないだろ(苦笑))
・・・(汗
で、先日も社長仲間で同業のN村とお酒飲みのみ、大局観を持って雑談したのであります。(←忙しいとかいっておいて、自分は酒飲んで雑談してんじゃないか(爆))
・・・(大汗
N村「そういえばお前の会社、9月決算だよな、どうだい数字は?」
木走「あいかわらずだな、例年通りまあ赤字にしないのが精一杯だよ」
N村「うん、赤字にしちゃうととたんに俺達のような名もない資産もない零細企業には銀行が融資してくれなくなるからな」
木走「そうそう、やつら(銀行)は血も涙もないからね、「強きを助け弱きをたたく」人達だから(苦笑」
N村「まったくだ」
てな調子で同業経営者同士で、銀行の悪口いったり大手ベンダーの悪口いったり従業員の悪口いったり奥さんの悪口いったり、とっても情けない零細企業オヤジ悪口談義はだらだらと続くのでありました(←お前らは悪口しか言えんのか(苦笑))
・・・
木走「ところでN村、君のとこは景気はどうなの?」
N村「この前も技術者が2人辞めてなあ、仕事が回せなくて困っているんだ」
木走「そうなのか・・・」
我々の規模のIT零細会社はいずこも人材難に直面しており、技術者の定着率の維持はどこも頭の痛い問題なのでありまして、とても人ごとではないのであります。
N村「上のほう(大会社のことですよ)は景気がいいらしいので、仕事の依頼はあるがうちら下請け会社に回ってくる金額はいっこうに増えやしないじゃないか」
木走「うんうん、うちもこの前単価下げられたばかりだよ」
N村「だから従業員の給料を上げてやりたくてもできないままだ。それなのに仕事量は増えるばっかしだもんな、これじゃ優秀なやつほど辞めていくのも仕方ないよな」
木走「そうだよな・・・」
N村「うちは3月決算だが、このままだと赤字だよ。仕事があるのに利益がでん」
木走「そうなのか・・・」
暗くなるいっぽうのN村の話なのですが、不肖・木走も人ごとじゃないのでした。
居酒屋のTVではちょうどニュース番組で安倍首相退任表明を取り上げています。
それを眺めながらN村、
「ずいぶん元気がなくて気の毒だけど、それでも安倍さんはまだ辞められるだけ幸せじゃないかな・・・」
しみじみつぶやくのでした。
「こっちも投げ出したくなるけど、生活掛かってるからそんなことできないもんなあ」
「うん、まったくだなあ・・・」と、TVの安倍さんを見ながら私もしみじみN村に同意したのでありました。
「まだ辞められるだけなあ・・・幸せかもなあ」
・・・
このブログの読者の中にも、自営業主の方や零細企業関係者の方もおられると思いますが、毎日のお仕事ご苦労様でございます。
あっぷあっぷで経営をこなしている零細事業主N村の苦悩をご理解いただけるかと思います。
好きで始めた商売ですし、家族や少ないとはいえ従業員の生活を背負っていますから、本来経営者はこんな弱音を吐いてはいけないのでしょうが、まあ日本の場合金融機関の融資も零細企業ではすべて社長が保証人になりますから、万が一会社が借金抱えて倒産なんてことになったら、多くの零細企業経営者は自己破産しか道が残されていないのですよね。
漁師じゃないですが、まさに「戸板一枚下は地獄」なのであります。
借金などない景気のいい会社ももちろん世間にはたくさんあるのでしょうが、N村のとこや木走のとこのような吹けば飛ぶような零細企業の多くは、たいていはあっぷあっぷの経営なのでありますよね。
振り向けば断崖絶壁、毎日が「背水の陣」なのであります(トホホ
・・・
●あらやだ、赤字のピンチはN村の会社だけじゃなかったのね(爆)
N村の話でなんだか暗くなって家路についたのでありますが、帰宅したら12時少し前なのに、居間でTVがつきっぱなしであります。
まったく、TV付けたまま寝ちゃったのかな・・・
しようがないなあと思って居間にはいると、なんと奥さんがこの時間までテーブルで帳簿付けしているじゃないですか。
木走「あ、ただいま」
奥さん「おかえりなさい、あと少しで終わるからもう少しだけ帳簿付けさせて頂戴」
木走「いやご苦労様、いいよ、いいよ、僕に気にせず作業続けてくれたまえ」
私は冷蔵庫から缶ビールを取り出すとソファに座りTVを眺めました。
なんだかな、またしても安倍さんの辞任表明のニュースであります。
木走「今日は一日、TVは安倍さんのニュースばっかりだね」
奥さん「そうね」
木走「病気だったのかな、ずいぶんやつれて見えるよね、安倍さん」
奥さん「そうかしらね」
奥さんはTVも見ずに電卓たたきながら、カラ返事であります。
・・・
しばらくして、
奥さん「ふう、終わった」
肩を揉みながら奥さんは立ち上がると私の座るソファに並んで座りました。
奥さん「先月分までの帳簿が付いたんだけど、黒字にするにはあとこれだけ売り上げが足らないわ」
奥さんは私に帳簿を見せてきました。
木走「え? こんなに足らないのか・・・」
(あらやだ私の会社もだ、赤字のピンチはN村の会社だけじゃなかったのね(爆))
奥さん「今月はこれだけ売り上げてもらいますからね、いいわね」
電卓を叩いて数字を私に見せる奥さんなのです、顔がコワイ(ブルブル
・・・
奥さん「いいわね」
木走「・・・(汗」
奥さん「聞いてるの? いいわね!!」
木走「・・・ハイ」
(これじゃ今月は寝る間もなく仕事しないと追いつかないじゃないか・・・大汗)
奥さんと目を合わせることもできず、なすすべもなく缶ビール片手に呆然とTVを見つめる木走なのであります。
TVではやつれ気味の安倍さんの退任表明会見が映されているのでした。
・・・
●安倍さんには心よりご苦労様です、とねぎらいたい〜そしてダメ社長木走は今日も事務所でデスマーチ(苦笑)
TVに映る安倍さんは本当に疲れ切っているようでとても痛々しいのであります。
ふう。
内閣総理大臣の職責はさぞや重かったのでしょう、まがりなりにも一国の最高責任者です、そのプレッシャーたるや庶民の想像を超えるモノがあったのでありましょう。
安倍さん、あなたは政治家としては人が良すぎたのかも知れませんね・・・
・・・
安倍さんには心よりご苦労様です、とねぎらいたいです。
どうかしっかりと療養してくださいまし。
なあに、あなたはまだ若い、まだまだ再起できますよ。
・・・
・・・
さてと。
一方、ダメ社長木走には赤字解消の過酷なノルマが奥さんより科せられたのであります。
奥さんのノルマは絶対です、それがどんなに不当な数値だとしてもです。
世間は連休だそうですが、不肖・木走は今日も事務所でデスマーチであります。
今月は当分家には帰れないことでしょう。
もしかすると過労で死ぬかもしれません。
いやその可能性は大きいかも・・・
・・・
でも大丈夫です、みなさん、ご心配なく。
経営者木走が過労死しても私の奥さんは絶対に労災なんて会社に申請しませんし(苦笑)。
あと私本人はよく知らないですが、高い死亡保険にも入っていますし(爆笑)。
・・・
なんだかなあ、楽しくなっちゃうなあ(苦笑。
(↑ぜんぜん楽しくなってないだろ(爆))
・・・(汗
ジャンジャン。
(木走まさみず)