木走日記

場末の時事評論

舛添要一厚生労働相は説教泥棒とおんなじだっての〜「家庭だんらん」できない大臣の「家庭だんらん法」

 昨日(11日)付けの日本経済新聞の記事から。

厚労相、WE改め「家庭だんらん法に」

 「『家庭だんらん法案』にしろと言ってある」。舛添要一厚生労働相は11日の記者会見で、一定の条件を満たす会社員を労働時間規制から除外するホワイトカラー・エグゼンプション(WE)について名称を軟らかく言い換えたうえで、WEを含む自由度の高い働き方を検討するよう指示したことを明らかにした。

 厚労省は先の通常国会に提出した労働基準法改正案にWEの盛り込みを目指したが、「残業代ゼロ法案」などとの反発を招いて断念した経緯がある。

 厚労相は「残業代が出なかったら(働く人は)さっさと家に帰る」と指摘。長時間労働などを見直すうえで、WEのような新しい発想に基づく制度が必要との認識を示した。(00:20)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070911AT3S1102B11092007.html

 ほほう、舛添要一厚生労働相ホワイトカラー・エグゼンプション(WE)について名称を「『家庭だんらん法案』にしろ」と指示したそうであります。

 さすが舛添要一さんであります。

 舛添さんといえば、3度の結婚、2人の愛人、5人の子供で知られる「派手な女性関係」で有名な方ですが、そういえば先週号の『週刊文春』には、実は結婚歴は今回が3回じゃなくて4回目なことをすっぱ抜かれておりました。

 そのあたりの経緯の詳細を伝える日刊ゲンダイ記事をライブドアニュースから。

舛添厚労省“隠された最初の結婚”グチャグチャの女性遍歴
2007年09月10日10時00分

「盗っ人は最後のひとりまで、草の根をかき分けても捜し出さないといけない」――年金着服問題で、舛添厚労相が勇ましい。その一方で、ボロボロ出てくる過去の醜聞にも驚いてしまう。舛添といえば、3度の結婚、2人の愛人、5人の子供で知られるが、実は隠された結婚歴がもう1回あったと週刊文春が報じている。調べてみると、漏れてくるのは、エキセントリックで攻撃的な顔ばかり……。

 舛添大臣の最初の結婚相手はフランス人だった。2人目は片山さつき代議士。東大助教授と大蔵官僚という関係で、「最高の知的カップル」などと騒がれた。ところが、2人の結婚はすぐ破局。片山議員の関係者はこう言う。

「86年に結婚して離婚は89年ですけど、実質的な夫婦生活は半年くらいでしょう。すぐに片山さんが飛び出して別居してしまった。世間体だけで、仮面夫婦を続けていたんです」

 原因は、舛添のエキセントリックな性格や家庭内暴力などモロモロだったようだ。外に愛人もいて、離婚が決まる前に愛人に男児を生ませている。

「80年代当時はDVという言葉はなかったが、すぐ頭に血が上ってキーッとなる。『今なら問題になる』と片山さんは言っていましたね。骨折とか病院に駆け込むような話はなかったようですけど。サバイバルナイフを突きつけたという話も有名。彼はナイフ集めが趣味なんです。20本くらい持っていた。いじくっているうちに、そんな場面もあったようです」(2人をよく知る関係者)

 そして、離婚へ。その訴訟の最中に「隠された結婚歴」が出てきたというのだ。

「フランス人と結婚する前にもフランスで日本人女性と結婚式を挙げていたんです。片山さんは知らなかった。片山さんは結婚するとき、相手に離婚歴があるというので、親戚中に猛反対された。バツ2だったら、絶対、結婚していませんよ。片山さんは『詐欺だよ。知っていたら結婚しなかった』と怒っていました」(前出の関係者)

 その後、別の愛人ができて、2人の子供を生ませ、さらに別の女性と結婚したのは周知の通り。舛添をよく知る女性のひとりはこう言う。

「大臣になって、今後、イロイロ出てくると思う。裁判沙汰になっている女性もいますからね。表に出ないだけで、面白くない思いをしている女性は大勢いる。あの人はいつも無理に無理を重ねている。余裕がないからトラブルになるんです」

 この人の場合、派手な女性関係だけでなく、攻撃的な性格もアチコチで軋轢(あつれき)を生んでいる。ほどほどにしないと“刺される”ことになる。

【2007年9月7日掲載】
http://news.livedoor.com/article/detail/3300386/

 別に「隠された結婚歴」とか舛添が何回離婚してようが、元愛人とどんな裁判を抱えていようが、それはそれ、プライベートなことを突っ込んでもしかたがないので、先週号の『週刊文春』記事を読んだときにも、しかしこの人の「繁殖力はすげええなあ」と半ば呆れながらも感心しきりの木走なのでありました。

 国政とその大臣の家庭の話とか性癖とかは別物であるという大人の判断からであります。

 しかしです、厚生労働相に就任してまだ間もないこの時期に、いきなり物議をかもしている一定の条件を満たす会社員を労働時間規制から除外するホワイトカラー・エグゼンプション(WE)について、「家庭だんらん法」に改称しろは、ないでしょう。

 その乱暴なセンスに呆れると共に、そっちが乱暴に「家庭だんらん法」を振り回すなら、こっちだって少々乱暴に問題提起させてもらいましょう。

 舛添さんの現在・過去四回のご家庭に一度だって「家庭だんらん」の時期はあったのでしょうか。

 あなたに奥さん以外の愛人がいない時期は現在も含めて過去20年で何ヶ月ありましたっけ。

 あなたの持論は「自分の嫁さん以外の女の1人や2人抱くぐらいのエネルギーがないような奴に、日本の政治は任せられない」でしたよね。

 それはそれでごりっぱな考えでしょう。

 でもね。

 「家庭だんらん」なんかしたことない大臣が、自分ができないことを法案の名称にしちゃダメダメでしょ。

 どうしても法案名を「家庭だんらん法」にしたいのなら、

 舛添さんよ、あんたがまず率先して「家庭だんらん」してみて下さい。

 これじゃね、『気をつけよう。奥さん、戸締まり忘れるな』と泥棒に入った家で家人に防犯の説教をする説教泥棒とおんなじだっての(苦笑)。

 ジャンジャン。



(木走まさみず)



<関連テキスト>
■[政治]ホワイトカラーエグザンプションで露呈した安倍政権の限界
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20070107