木走日記

場末の時事評論

官製談合問題:不正行為の温床であるカルテル「指名業者入札制度」を廃止せよ〜なぜマスメディアは「指名業者入札制度」の廃止を訴えないのか?

●宮崎県前知事を逮捕〜毎月1人ずつ県知事が逮捕される異常な事態

 8日の読売新聞記事から・・・

安藤・宮崎県前知事を逮捕、複数入札で談合容疑

 宮崎県の官製談合事件で、県警は8日、県政トップの主導で談合が行われたとして、安藤忠恕(ただひろ)・前知事(65)(4日辞職)を競売入札妨害(談合)容疑で逮捕、県庁の知事室や知事公舎など9か所を捜索した。

 公共工事の入札を巡り、この1か月半で逮捕された発注時の知事は、福島、和歌山県に続いて3人目。安藤容疑者は「談合に関与した事実はない」と否認しているという。

(後略)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe7300/news/20061208it12.htm

 宮崎県の官製談合事件で、安藤忠恕(ただひろ)前知事(65)が競売入札妨害(談合)容疑で逮捕されました。

 これで10月から毎月1人ずつ県知事が逮捕される異常な事態になっているわけです。

 10月に最初に逮捕された佐藤栄佐久・前福島県知事の場合、初当選後、当初こそ建設業者と距離を置いていたものの、前回選挙では、弟がゼネコンなどから選挙資金を集め、県議らを買収していたモノです。

 11月に逮捕された木村良樹・前和歌山県知事は、2期目の選挙で自民党の推薦を得るため、県内の建設業者に協力を仰いでいました。

 そして今回12月に逮捕された 3人目の安藤忠恕(ただひろ)・前宮崎県知事は、2003年の選挙で支援を受けた業者に県の設計業務を受注させるよう、前出納長や環境森林部長に指示した疑いが持たれているわけです。

 ほぼ同じである犯罪の構図も目を覆いたくなります。

 昨日の安藤忠恕前宮崎県知事も、その前の和歌山県知事、福島県知事いずれもが、県発注の公共工事で官製談合を仕組んで受注業者に過大な利益を与え、利益の一部を自分のために使っていたわけで、税金泥棒の片棒を担いだうえ、泥棒の上前をはねていた格好なわけです。

 うーん、これでは次はどこの県で官製談合が発覚するのか、不見識な話で恐縮ですが、国民にとってそんな予想賭博もできそうなあきれた事態になっています。

 余談ですが私がその賭博の主催者になったら本命は断然、北海道、対抗は鹿児島県にしてレートを決定ですね(苦笑)(理由は後述)。

 ・・・

 毎月一人づつ逮捕されていく前知事なのでありますが、一連の事件で共通するのは、納税者である県民・国民を愚弄する、知事達の税金泥棒の片棒を担いだうえ泥棒の上前をはねていたという、まったく呆れた図式なのであります。

 ふう。



●興味深い全国紙各紙の社説の逮捕翌日の動き〜「石原都知事の親ばか振り」の朝日社説以外は一斉に宮崎県知事逮捕を取り上げた主要全国紙

 安藤忠恕前宮崎県知事の逮捕を受けて全国紙5紙は朝日を除いて一斉に本件を社説で取り上げました。

【12月9日付・読売社説】[安藤前知事逮捕]「談合を生む構造にメスを入れよ」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061208ig91.htm
【12月9日付・毎日社説】宮崎官製談合 「天の声」を二度と許すまい
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20061209ddm005070009000c.html
【12月9日付・産経社説】宮崎県前知事逮捕 「談合根絶」は看板だけか
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/061209/shc061209000.htm
【12月9日付・日経社説】官製談合は権力腐敗の温床だ(12/9)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20061208MS3M0800I08122006.html

 例によって各紙の結語から。

【12月9日付・読売社説】[安藤前知事逮捕]「談合を生む構造にメスを入れよ」

 一方、全国知事会が設けた談合防止のプロジェクトチームは、不正行為に対する内部通報制度の必要性を打ち出した。通報者が不利益を受けないよう、公益通報者保護法の趣旨を踏まえ、制度の早急な具体化を図る必要があるだろう。

 自治体のトップとして絶大な権力を握る知事は、不正防止の先頭にも立たなければならない立場にある。首長のあり方をはじめ、自治体改革なしには、分権改革も期待できまい。

【12月9日付・毎日社説】宮崎官製談合 「天の声」を二度と許すまい

 談合は見返りのわいろや天下りとセットにされるほか、政治家の口利きを当たり前のようにとらえる業界体質や、不法行為を見て見ぬふりをする公務員気質などさまざまな要因が絡み合っている。そのため摘発も後手に回りがちだったが、新たに公務員への罰則を盛り込んだ改正官製談合防止法も成立した。もはや政治家たちの「天の声」は通用しないと、関係者は自覚し、身を律していかねばならない。真の被害者である市民を先頭に、談合に毅然(きぜん)たる態度で臨み、撲滅につながる抜本的対策を講じていきたい。

【12月9日付・産経社説】宮崎県前知事逮捕 「談合根絶」は看板だけか

 「談合は汚職の温床」とされるだけに、今後も捜査当局には、談合に厳しい捜査のメスを入れてほしい。

 全国知事会は、談合防止策として一般競争入札拡大などの骨子案を発表した。防止への効果を期待する。また、罰則強化などを盛り込んだ改正官製談合防止法が遅まきながら成立した。これも談合の歯止めとしたい。

 各自治体の首長は、一連の事件を契機に談合根絶を改めて肝に銘じ、看板だけで終わらせてはならない。

【12月9日付・日経社説】官製談合は権力腐敗の温床だ(12/9)

 官製談合によって確保できる過大な利益を、関与した者の間で分配する、構造的な汚職のシステムがいつしか出来上がっていたのである。談合を必要悪とみなす倒錯した議論を隠れみのにするところから権力の腐敗が始まっていた。

 自治体の首長をはじめ公共調達にかかわる官は、談合を「しない・させない」ために実効性のある対策を講じなければならない。談合は権力腐敗の温床になることを、今の地方自治の危機的状況は教えている。

 自治体のトップとして絶大な権力を握る知事は、不正防止の先頭にも立たなければならない立場にある。首長のあり方をはじめ、自治体改革なしには、分権改革も期待できまい。(【読売社説】)

 真の被害者である市民を先頭に、談合に毅然(きぜん)たる態度で臨み、撲滅につながる抜本的対策を講じていきたい。(【毎日社説】)

 各自治体の首長は、一連の事件を契機に談合根絶を改めて肝に銘じ、看板だけで終わらせてはならない。(【産経社説】)

 自治体の首長をはじめ公共調達にかかわる官は、談合を「しない・させない」ために実効性のある対策を講じなければならない。談合は権力腐敗の温床になることを、今の地方自治の危機的状況は教えている。 (【日経社説】)

 各紙とも官製談合撲滅につながる抜本的対策を講じよと結んでしますが、御説ごもっともながらいまひとつ具体策に踏み込んでいないところが弱いのであります。

 それはともかく我等が朝日新聞がこの重大な事件を社説に取り上げていないのが不思議なのですが、3人目の逮捕者で飽きてしまった(苦笑)のではないでしょうが、変わりに日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」とともに、こちらの現職知事の「親ばかぶり」を取り上げているのでした。

【12月9日付・朝日社説】石原都知事 親心が過ぎませんか
http://www.asahi.com/paper/editorial20061209.html
【12月10日付・赤旗社説】石原知事の都政私物化 都民の税金なんと心得る
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-12-10/2006121002_01_0.html

 まあこっちの知事の問題も「公私の区別」に関しては確かに「恥ずかしい」ことなんでしょうが、すでに逮捕者を続出している宮崎県の官製談合事件を取り上げないで、それと同列に扱うように石原都知事批判の社説を逮捕翌日にぶつけてくるとはなんとも「石原都知事嫌いの朝日」的で、不肖・木走としては、思わず苦笑してしまいました。

 ・・・

 それはともかく、10月から毎月1人ずつ県知事が逮捕される異常な事態であるこの一連の「官製談合事件」でありますが、各紙社説が強く訴える「撲滅につながる抜本的対策を講じよ」という主張にはまったく異論ありません。

 がしかし、再発防止にはいかなる具体的な対処策があるのでしょうか。

 一方この談合体質、宮崎・和歌山・福島以外の都道府県においては本当に大丈夫なのでしょうか。

 報道で見る限り、宮崎・和歌山・福島各県議会の行政チェック機能が麻痺しているとしか思えない体たらくの中、他県の状況もたいへんに気になるところです。



●「官製談合」・「入札妨害」・「落札率」について整理をしておく

 まず一連の「官製談合」について何が起きているのか整理しておきましょう。

 今回逮捕された宮崎県知事の容疑は競売「入札妨害」という談合疑惑であります。

入札妨害

入札は官公庁の発注工事などで見積最低価格の業者に発注するべく行われるものであるが、指名された業者が示し合わせ、特定の業者を受注させるべく談合し、それ以外の業者が特定の業者の価格を上回る札を入れる行為が入札妨害の談合といわれる。結果的に発注価格が高止まりするとされるが、そもそも、指名競争にさせる段階で、安く施工させようという姿勢に欠ける発注者の問題がある。一般競争で技術力を評価できない発注者が、工事の内容や品質保証を行うこと自体当事者能力に欠けていると考えられる。

(後略)
出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%87%E5%90%88

 一般に官公庁の発注工事には全て事前に入札予定予算が付けられます。

 もちろんこの入札予定予算は入札に参加する業者側には事前通知はしません。

 で、入札に参加した業者のうち、入札予定予算内で見積最低価格の業者に発注するのが官公庁の入札制度の本来の役割であります。

 で、「入札妨害」談合とは、入札に参加する「指名された業者が示し合わせ、特定の業者を受注させるべく談合し、それ以外の業者が特定の業者の価格を上回る札を入れる行為」を指します。

 たとえば、A、B、C、D、Eの5社が指名業者として参加した官公庁の発注工事において、5社が事前談合して今回はA社に入札させようと取り決めたならば、例えばA社には9500万円を、それ以外のB、C、D、Eの4社は9500万円を超える金額をわざと提示して、結果的にA社が落札するように仕向けるわけです。

 まあ一般の談合はほとんどすべてこのパターンでありますね。

 で、今回の事件がなぜ「官製談合」と言われるかといえば、業者同士のただの「入札妨害」談合には実はひとつのとってもまずい限界があるのですね。

 それは先ほどの5社の例で言うと、せっかく業者同士で「入札妨害」談合してA社に9500万円で落札させようとしても、もしこの発注工事の官側の事前に決定していた入札予定予算が例えば9000万円であり、A社の入札価格9500万円がそれを超えてしまっていた場合落札できないのです。

 へたすると参加業者を増やした再入札になってしまいます。

 そこで官側が事前に内密に業者側に入札予定予算を通知しておけば、それをギリギリ下回るように談合すればほぼ完璧な「入札妨害」談合が完成するわけです。

 上記の例で言えばA社は予定予算を若干下回る例えば8900万円で入札を行えばよいわけです。

 整理しますと、つまり今回の一連の逮捕劇で言えば知事側がA社に指名させようとすれば、A社にだけ入札予定価格を内密に教えるだけでは不十分で(それだけではダンピングで割り込む業者がいるかもしれませんので)、入札に参加する他社にA社より高額の入札価格を根回しする必要もあるわけです。

 しかしそこは「蛇の道は蛇」であり、普段から談合体質の県ではこのような「官製談合」に非協力な入札業者は皆無なのです。

 なぜならば多くの談合は入札業者を持ち回り制で不平等がないように回しているのであり、たまたま今回は入札できない業者も以前にはあるいは近い将来、談合により「甘い汁」にありつけるからであり、まさに「同じ穴のムジナ」だからなのであります。

 ・・・

 これが官側が情報リークして行われる「官製談合」の正体です。

 「官製談合」の問題点は大きく2つあります。

 第一に、多くの場合このような操作によって当たり前ですが一般競争価格よりも高い金額で入札され業者側に不当な高収益をもたらしますが、これは煎じ詰めれば税金の搾取に他なりません。

 第二に、官側が情報リークする見返りに業者側の得る不当利益の一部がキックバックされる、いわゆる贈収賄行為が行われることが多いことです。

 ・・・

 一般にその県が談合体質にあるのかどうか、統計的にチェックする手法のひとつにその県の「落札率」の平均値を調べることがあります。

 落札率とは予定予算に対し落札された価格を百分率(パーセント)で示した簡単な指標です。

 例えば9000万円の予定予算に対し8000万円で業者が落札すれば

 落札率 = 8000万 / 9000万 = 0.89 = 89%

 となります。

 予定予算を知らずしかも自由競争で業者が競えば、このような高い落札率で決定する方がまれであるはずなのですが、実際は指定業者グループによる競争なき疑惑の落札が横行すれば、まあ平均の落札率が90%を越えるような異常な事態にもなってしまうわけであります。



●各都道府県落札率の驚くべき実態

 実際の各都道府県の落札率はどうなのでしょうか。

 上述の読売社説より。

【12月9日付・読売社説】[安藤前知事逮捕]「談合を生む構造にメスを入れよ」

 宮崎県は昨年度、予定価格1億円以上の公共工事の平均落札率(予定価格に占める落札価格の割合)が95・8%で、全国最高だった。だが、47都道府県中30都道府県が90%を超えている。

 これでは、今回摘発された3県だけでなく、談合が広く行われているのではないかという疑念がぬぐえない

 驚くしかありません。

 「宮崎県は昨年度、予定価格1億円以上の公共工事の平均落札率(予定価格に占める落札価格の割合)が95・8%で、全国最高だった」とは、95・8%とはもうこれは予定予算がほとんど官側から業者側にリークされていなければありえない数字であります。

 しかも「47都道府県中30都道府県が90%を超えている」とは、どういうことでしょうか。

 もしこれが談合なき公正な入札結果だというならば、統計学上の「奇跡」としか思えません。

 ・・・

 上記読売社説の元になった資料は、今年の9月16日に全国市民オンブズマン連絡会議が発表した「2005 年度 入札調書の分析結果についての報告」というレポートであります。

2006.9.16-17 第13 回全国市民オンブズマン福岡大会
2005 年度 入札調書の分析結果についての報告
全国市民オンブズマン連絡会議

http://www.ombudsman.jp/taikai/2005rakusatsu.pdf

 このレポートの3ページ目の表を整理してご紹介いたしましょう。

【 2005年度 都道府県落札率一覧表 】

順位 県名 落札率
-- 全国平均 91.1%
1 長野県 74.8%
2 宮城県 74.9%
3 富山県 76.9%
4 神奈川県 84.8%
5 京都府 85.1%
6 沖縄県 85.7%
7 大分県 85.9%
8 長崎県 87.3%
8 岩手県 87.3%
10 鳥取県 87.5%
11 滋賀県 88.0%
12 愛媛県 88.4%
13 茨城県 89.2%
13 秋田県 89.2%
15 高知県 89.4%
15 静岡県 89.4%
17 山梨県 89.8%
18 兵庫県 90.6%
19 和歌山県 90.7%
20 栃木県 90.8%
21 三重県 91.1%
22 群馬県 91.2%
23 徳島県 91.3%
24 岐阜県 91.9%
25 東京都 92.0%
26 福岡県 92.1%
27 石川県 92.3%
28 新潟県 92.6%
29 山形県 92.8%
30 青森県 92.9%
30 大阪府 92.9%
32 山口県 93.1%
33 香川県 93.2%
34 千葉県 94.0%
35 奈良県 94.1%
36 岡山県 94.2%
36 広島県 94.2%
36 佐賀県 94.2%
36 福島県 94.2%
40 埼玉県 94.4%
41 愛知県 94.5%
42 島根県 94.6%
42 福井県 94.6%
42 鹿児島県 94.6%
45 北海道 94.7%
46 熊本県 95.4%
47 宮崎県 95.8%

※東京都は予定価格税抜き3億円以上、神奈川県は予定価格1.5億円以上、その他は予定価格1億円以上の工事を対象にした。(業務委託を含むPFI等の入札は除く)

 もちろん工事によっては予定価格を事前公表にしているものもあり、一概に落札率が90%を越えているからと言って不正談合があったと決めつける根拠にはまったくなりません。

 落札率はあくまで指標にすぎません。

 がしかし、全国平均の落札率が91.1%が正常な数字かと言えば、一位の長野県の74.8%と比較しても常識的に考えて異常であるとしか言えません。

 知事の関与している大規模な官製談合があったかどうかはともかく少なくとも小規模の予定予算の事前リークおよび入札妨害談合は指定業者間で発生している可能性は否定できません。

 このレポートではそのような談合の疑惑についても興味深い統計を示しています。

 レポートの5ページ目には競争入札でかつ落札率95%以上の「疑惑」の落札が全体の何%占めているかで【2005年度 都道府県「談合疑惑度」グラフ】と題して表があります。

 なんと第Ⅰ位の北海道では全体の8割以上の入札が、落札率95%以上で占めているのです。

 冒頭で不見識な話でしたが、次はどこの県で官製談合が発覚するのかという話題で「私がその賭博の主催者になったら本命は断然、北海道、対抗は鹿児島県にしてレートを決定ですね(苦笑)」と述べた根拠はこの表にあります。

 それにしても全国平均の落札率が91.1%とは驚くべき数字なのであります。



●不正行為の温床であるカルテル「指名業者入札制度」を廃止することが一番効果的〜なぜ日本のマスメディアは「指名業者入札制度」の廃止をもっと訴えないのか

 ではどうすればこのような不正の構図を抑止できるのか。

 答えのひとつは「指定業者制度を廃止」することだと思います。

 特定の業者だけに入札権を与える指定業者制度を廃止し、誰でも参加できる電子入札などの一般入札制度を導入することです。

 これは実は長野県が先駆的に実行して効果を上げているのです。

 一般入札なら特定のグループが事前にいくら談合しようとも、あるいは官側が特定の業者を指名しようとしても、不特定多数の市場原理にさらされて最低価格業者がどこになるのか談合側も制御できなくなります。

 各紙社説ははっきりと言い切っていませんが、官製談合が行われる「土俵」を創成している主因ははっきりしています。

 それはあらかじめ入札業者を絞り込むという、悪名高い「指名業者入札制度」にあります。

 指名業者入札制度を全廃しすべてネット入札などの入札条件を解放した一般入札制度にすれば、官製談合どころかいわゆる普通の談合(同業者によるカルテル)をも抑止できるのであります。

 このような「指名業者入札制度」という一種のカルテルは、民間ではごく一部の例外でしか認められていないのですから、弊害だらけのこの制度を全廃しても国民には何も実害はないでしょう。

 不正行為の温床であるカルテル「指名業者入札制度」を廃止することが一番効果的なのは、全国落札率最低の長野県が実証していることです。

 なぜ日本のマスメディアは「指名業者入札制度」の廃止をもっと訴えないのか不思議でなりません。

 もしかすると自分たち新聞も「特殊指定」という違法性の極めて高いカルテルで守られているからかも知れません(苦笑。

[編集] 新聞の特殊指定

新聞販売で、乱売や過度の競争を排除するために、行われているカルテル。これは特殊指定という形で法規制から除外されているが、公正取引委員会がその見直しを求めている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%87%E5%90%88

(木走まさみず)