木走日記

場末の時事評論

韓国メディアの社説に登場した日本系韓国人教授に「祝福」あれ!

kibashiri2006-04-25


 私は個人批判はしないことをモットーにしています。

 このエントリーは一人の数奇な人生を送っている大学教授のその半生をご紹介し、「祝福」するモノであります。




●「挑発の天才」という日本に、またやられてはいけない〜韓国・東亜日報社

 昨日(24日)の韓国・東亜日報社説から・・・

[社説]「挑発の天才」という日本に、またやられてはいけない

韓国と日本は22日の外務次官協議で、日本は独島(トクト、日本名=竹島)付近の水路測量計画を中止して船舶を引き返し、韓国はその代わりに、韓国式海底地名登録を適切な時期に引き延ばすことで合意した。このような外交的辻褄合わせに対して、中国の京華時報は、「表から見れば『ウィン・ウィン』のように見えるが、実は日本が主導権を握り、日本に有利に流れた」と論評した。

日本は、韓国の地名登録をひとまず阻止したのだから成功であり、水路測量は歴史上行なったことがないため、「しなくても現状維持」という話だ。同紙は、「挑発された韓国は、武力も辞さないという姿勢で国際的な関心を引いたが、これも日本の独島紛争化の意図にはまってしまった」と指摘した。

外交交渉の合意前に、日本系韓国人の保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授は、「日本は挑発の天才だ」と話した。多くの内戦を経験した日本は、「戦う前の勝つための事前工作に緻密であり、今回の測量挑発も準備された挑発だった」と同氏はみている。

日本は、測量を完全にあきらめたわけではない。「6月末まで中止」という合意期限が過ぎれば、いつでも「2隻の船舶と外交官数人」という安い投資で挑発を再開する余地を残している。私たちの憂慮は、まさにここにある。韓国は「挑発の天才」に対抗して、独島主権を堂々と守り抜き、韓日関係の大局を見つつ、総体的に国益を傷つけずに国際的にも支持される外交をしなければならない。5月から再開される排他的経済水域EEZ)交渉が、その試金石になるだろう。

今回の事態の鎮静過程で、米国も日本に「圧力」を加えたという。中国の急浮上で、北東アジアの不安定性が大きくなる状況であり、米国としては、両同盟国の対決が負担だったのだろう。東シナ海のガス田開発をめぐり日本と対立している中国も、大きな関心を持って事態を見守ったはずだ。韓国は、北東アジアのこのような国際政治の躍動性を活用しなければならない。これに向けた外交力量の強化が急がれる。自主という言葉を繰り返している状況ではない。

APRIL 24, 2006 03:22 東亜日報社
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=080000&biid=2006042438078

 ・・・

 ふう。

 なんなんでしょう「挑発の天才」日本って(苦笑

 中国メディアが「表から見れば『ウィン・ウィン』のように見えるが、実は日本が主導権を握り、日本に有利に流れた」と評したことがいたく気になってしまっている東亜日報社説なのでありますが、そんなことはどうでもいいんですが、このトンでもないタイトルの社説でとても気になったのが以下の記述であります。

外交交渉の合意前に、日本系韓国人の保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授は、「日本は挑発の天才だ」と話した。多くの内戦を経験した日本は、「戦う前の勝つための事前工作に緻密であり、今回の測量挑発も準備された挑発だった」と同氏はみている。

 ・・・

 うーん、日本系韓国人の保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授・・・

 ・・・

 アイタタタ、アタマがイタイ・・・

 ついに韓国三大メディアのひとつ、東亜日報の社説にまで取り上げられましたか、日本系韓国人の保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授が・・・

 ・・・

 ふう(タメイキ

 また、アンタか・・・

 この人、不肖・木走の脳内では既知の人でありますが、正統派社会派時事系ブログ(?)の当ブログ読者のみなさんには、ご存知ない人も多いでしょうから、少しご紹介いたしましょう。(汗



●彼が本当に日本人なのだろうか〜韓国メディアをも驚かせたスバラシイ韓国贔屓(びいき)

 そもそも保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授はれっきとした日本人でありました。

 4年前の朝鮮日報記事から・・・

「日本にまたやられてしまう」日本人からの警告

 独(トク)島を自国の領土と記述した日本の歴史教科書が再び玄界灘に高波をもたらしている。折良く、日本人の保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授が最近、著書『日本に絶対やられるな』(ダプゲ出版社)で、韓国人のためになる話をしており、関心を集めている。
 独島問題と関連し、保坂教授の論旨は一言で言って「韓国側の対応は余りにも感情的で、緻密な日本側の戦略に巻き込まれている」ということ。韓国が「独島は韓国領土」と声高に謳っている際、日本は後日独島の領有権問題が外交問題に飛び火することに備え、地道に資料を準備してきた。また、自国民と世界を相手に持続的な広報を続けているという。従って、このままでは、韓国が再び日本にやられるのは火を見るよりも明らかだということだ。
 保坂教授は「独島問題に対する韓国側の姿勢は、基本的に日本を無視することにあるようだ。日本は韓国の主張を徹底的に研究しながら、その主張の穴を突くため、綿密な準備を行ってきた」と警告する。一例に、日本の外務省のインターネットサイトには、独島に対する韓日両国の主張が巧妙に整理されている反面、韓国の外交部サイトには何の言及もない。この場合、両国をよく知らない第3国の人がどっちを信頼するだろうか、と保坂教授は質問する。
 本を読んでいると、彼が本当に日本人なのだろうかと疑問に思うほどに、露骨に韓国の肩を持っている。彼は古代日本が韓半島を支配したと著述している日本書紀古事記の歴史歪曲も躊躇なく指摘し、その淵源を古く「白村(ぺくチョン)江(白馬(ぺくマ)江)戦闘」から探している。

 当時百済を助け、新羅と唐の連合軍に対抗した日本は、この戦闘で惨敗してから、臥薪嘗胆し内面の充実化に力を注いだ。それと共に、新羅に敗れた歴史を隠蔽し、いつかは韓半島を屈服させると誓うかのように、韓半島支配の偽りの神話を作り出したということだ。
 保坂教授は日本人のこのような根性は『孫子の兵法』に基づいていると説明する。8世紀、中国から伝来した『孫子の兵法』は、武士の時代が700年も続いた日本で花開いた。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という金言を、日本人たちは永遠の真理と考える。従って、日本人は常に相手を徹底的に研究し、勝てるという計算が出れば、先制攻撃を行う。日清戦争当時、李舜臣(イ・スンシン)将軍までも集中的に研究したのが日本人なのだ。
 保坂教授は日本の帝国主義的野心に対する警戒を疎かにしてはならないと警告する。「新しい歴史教科書」を作ることを裏で積極支援した小泉首相は、それだけでは飽き足らず、戦犯の位牌が安置された靖国神社の参拝を強行した。その後、そっと迂回作戦を使って、中国と韓国など反発が強かった国々を歴訪した。 
 日本は現在、外交手段を総動員して、いくつもの対外目標を達成しようとしている。その中で最も大きな目標が国連安保理常任理事国になることだと「う。そうなれば、日本人は再び傲慢になり、アジアを侵略した過去の過ちまでも清算したという錯覚と妄想に陥るはずだと保坂教授は指摘する。
 保坂教授は「韓日の和解への道は、日本人が過去史を正しく認識してこそ可能だ。その第一歩は両国の市民団体と良心勢力を1つに結ぶ民間パートナーシップを作っていくこと」と結論付ける。

スン・インベ記者
2002/04/11 19:55 朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2002/04/11/20020411000012.html

 うーん「このままでは、韓国が再び日本にやられるのは火を見るよりも明らかだ」と当時から大好きな韓国民に対し真摯な忠告を繰り返していた保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授でありますが、朝鮮日報記者をして「彼が本当に日本人なのだろうかと疑問に思うほどに、露骨に韓国の肩を持っている。」と言わしめるとは、韓国贔屓もここまでくるとさすがなのであります(苦笑

 ・・・

 この記事にもあるとおり4年前は彼は「韓国大好きな正真正銘の日本人」なのでありました。



●「韓国大好きな正真正銘の日本人」から「日本大嫌いな日本系韓国人」へ(爆)

 そして翌2003年、保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授は、「本当の韓国人として日本の妄言を批判します」と韓国メディアで高らかに宣言して、「韓国大好きな正真正銘の日本人」から「日本大嫌いな日本系韓国人」として再生するのであります(爆)

「本当の韓国人として日本の妄言を批判します」保坂祐二教授

 日本の政治家の「妄言」に対し、韓国人以上に憤怒し批判していた保坂祐二・世宗(セジョン)大学教授が日本の国籍を捨てた。韓国生活15年目の保坂教授は先日、韓国国籍に帰化した。

 「韓日関係を見ながら、常に日本人が過去の歴史を歪曲することに対し残念な気持ちを抱いてきました。本当の韓国人になってこの問題を真剣に研究し、感じてみたいと思いました」

 保坂教授のこの言葉は、日本の歪曲された歴史観を正すために努力してきたその過程を見れば納得がいく。保坂教授は先月、日本の韓国侵略と植民地支配を正当化した「石原慎太郎東京都知事の妄言」の話を出すと、真剣な表情で首を横に振った。

 「日本は保守化、右傾化しています。その先頭に立っている日本の一部の政治家や論客たちは、それを利用し人気取りをしているのです。韓国人はただ黙っているのではなく、そのような事態が発生する度に強く反発しなければなりません。日本の国民は韓国人が沈黙していると“認めている”と思います」
 
 自民党麻生太郎議員が「創氏改名(日本植民地時代、韓国人の氏名を強制的に日本名にしたこと)は朝鮮人が先に希望して始まった」という妄言を吐いた時も、保坂教授は直ちに麻生議員側に電話をかけた。

 「一体どんな資料を根拠にそのような発言をしたのか資料を提示して欲しい」と問いただした。「感情的になるばかりだった」韓国政府の対応とは違い、日本人教授という立場から鋭く「根拠となる資料」を要求すると、慌てた麻生議員側は結局、「創氏改名の発言は講演が終った後に行われた質疑応答で出た突出的なものだった」と弁明したという。

 日本出身でありながら韓国人以上に日本の妄言に憤怒する理由は何なのか。その理由を知るには保坂教授が東京大学工学部の学生だった時代にまで遡る。

 「偶然『明成皇后殺害事件』に関する話を聞いて大きなショックを受けました。『一体、日本がなぜそのような事をしたのか』を調べるため、韓国に留学することにしました」

 韓国語を学んだ後、高麗(コリョ)大学・政治外交学科の大学院を経て博士課程を踏む中で、自分が疑問に感じていた問題を調査した。

 「日本植民地時代」に関する保坂教授の研究は、結局、「日本帝国主義の民族統合政策分析」という博士論文を誕生させ、それが縁となり98年からは世宗大学の日本語・日本文学科の教授となり、現在は日本語と近代・現代日本史を教えている。

 保坂教授は「明成皇后殺害は全て事実でした。それだけでなく、731部隊、生体実験、創氏改名など、日本がやってきたことを新たに知る度に帰化を考えてきました」と話した。

 また、「これまで何食わぬ顔をしていた知人も、私が昨年『日本に絶対やられるな』という本を出したら突然態度が変わりました。自分の信念に基づいてやっていることなので、あまり気にしていません」とした。

 日本人の属性をよく知る保坂教授は、度重なる妄言への対応をこのように話した。

 「韓国は『人間の道理』を重視する儒教、日本は侍文化を持ちます。侍は戦って勝つためには相手の弱みをできるだけ多く探し出します。妄言のたびに怒るだけではなく、『資料』に基づく論理的な反駁を通じて、ひとつずつ論破していくべきです」

 保坂教授はまだ日本名を使っている。改名の手続きが複雑なせいもあるが、これまで「保坂祐二」の名でさまざまな論文や本を出してきたためでもある。

 韓国人女性と結婚し、2男1女をもうけた保坂教授は「私は情に厚く温かい韓国が好きで韓国人になりましたが、最近の韓国人が韓国を嫌って移民する姿を見ていると、まことに遺憾です」と話した。

申知恩(シン・ジウン)記者

2003/11/19 19:19 朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/11/19/20031119000077.html

 うーん。

 いかがでしょう、みなさん。

 興味深いのは以下の記述であります。

 日本出身でありながら韓国人以上に日本の妄言に憤怒する理由は何なのか。その理由を知るには保坂教授が東京大学工学部の学生だった時代にまで遡る。

 「偶然『明成皇后殺害事件』に関する話を聞いて大きなショックを受けました。『一体、日本がなぜそのような事をしたのか』を調べるため、韓国に留学することにしました」

 韓国語を学んだ後、高麗(コリョ)大学・政治外交学科の大学院を経て博士課程を踏む中で、自分が疑問に感じていた問題を調査した。

 ・・・

 保坂教授は、東京大学工学部の学生だったときに、

 何故か韓国に留学することになりました。

 しかも専攻はなぜか政治外交学科という畑違いな学問に転向しているのであります。

 ・・・

 教授ならではの行動力であります。

 ・・・

 彼が韓国籍を取得するのにそれほどハードルが高くなかったのは奥様が韓国人の方でらっしゃったわけですね。

 韓国人女性と結婚し、2男1女をもうけた保坂教授は「私は情に厚く温かい韓国が好きで韓国人になりましたが、最近の韓国人が韓国を嫌って移民する姿を見ていると、まことに遺憾です」と話した。

 ・・・

 うーむ。

 学生時代に何故か工学部の学生なのに突如韓国に留学し・・・

 そして韓国人の奥さまと幸せな結婚をされたですか・・・

 ・・・

 うーむ。

 うーむ。

 ・・・

 保坂祐二教授のご「家庭」に「祝福」あれ!!(爆)



(掲載した写真は本エントリーとはまったく関係ありません、為念)



(木走まさみず)