鳥が死ぬ
●Sよ! お前は我が社のカナリヤなのだ!
今日のマクラ話はちょっと私の会社の社員の話です。
不肖・木走の本業はIT関連零細企業の経営をさせていただいております。
まあIT業界などと言うモノはヤクザな業界なのでありまして、社長からして常識のない輩(やから)が多いのでございますが、社員も社員で変わったヤツらが多いのでございます
(↑お前がいうな、キバシリお前が(苦笑))
で、我が社にも変わった社員が多いのですがその中でも抜群の変わり種といえば、入社10年になる(←ウチでは中堅)S君なのであります。
このS君、とにかく人の言うことを聞きません(苦笑
協調性がないのです。
ですからもう、30過ぎているのですが彼には部下を付けることができません。
いわば社内一匹狼でございます。
ただ仕事はすごくできる。
したがって扱いに困るのです。
なんせ彼の場合、社長である私の意見にもしばしば逆らうのであります。
そんな彼のわがままな行動を見かねてよく年下の社員が私にクレームをいうことがあります。
社員「社長、Sさんの態度はあまりにも身勝手ではないですか」
木走「気にするな。ヤツは宇宙からの指令、怪電波の指示しか従わないんだよきっと」
社員「え? Sさんは宇宙人なんですか」
木走「そうだよ、そんなもんだ。グレイだと思えば、腹も立たないだろう」
なぜか私は社員には評判が悪く私にも逆らうことが多いSが嫌いではないのでした。
ときにはそんなSに甘い私にこんなことをいうヤツもいます
社員「社長、なんでSさんを辞めさせないんですか?」
木走「何てことを言うんだ君は。いいかい、よくお聞き、S君はな、我が社のカナリヤなんだ。S君さえ元気で働いていてくれていたら、この会社はとっても元気な証拠だし、君たち他の社員も全員安心なんだよ」
社員「カナリヤ???」
木走「そうだ、Sはみんなを守ってくれているカナリヤなんだ。」
私の若い社員のクレームからSを擁護する屁理屈(?)はいつもこうです。
昔、石炭鉱山ではカナリアを入れた鳥かごを坑道の毒ガス検知に使っていた。もしもカナリアが死んだなら、炭坑夫達は大急ぎで坑道の外に逃げ出して毒ガスから身を守ることができた。
石炭鉱山のカナリアと同じように、この会社の健康度を測るための指標に使われているのがS君なのだ。S君のような協調性に問題がある技術者も、元気に問題なく働いてくれている限り、我が社が健全に成長している何よりの証(あかし)なのだ。
逆にS君が自らこの会社を辞めたり、あるいは会社から彼をクビにするようなことがあったら、この会社がおかしくなりつつあるシグナルなんだ。
どうです、読者のみなさん、スバラシイ理屈でしょう?
こんな理屈でどこまで社員が納得しているかはつゆ知らず、今日もS君は我が道を行く、一人わがまま言いながら仕事にいそしんでいるのでした(苦笑)
うーん、しかし我が社のカナリヤはちっともカワユクないのでありました(爆笑)
・・・
石炭鉱山のカナリアの例を持ち出すまでもなく、もし私たちの生活環境に異変が起こるとしたならば、生態系・食物連鎖の長たる我々人類に影響が出始めたときは手遅れでありましょう。
おそらくその異変は我々人類に降りかかるかなり前に、予兆として生態系ピラミッドの底辺に近い、より弱い立場の生物たちに何らかの異変として顕れるにちがいありません。
・・・
何か最近、原因不明の鳥の大量死のニュースが多いのであります。
●知床に海鳥5000羽の死骸〜油は見つからず原因もナゾのまま
7日の朝日新聞から・・・
知床に海鳥5000羽の死骸 9日、原因究明へ一斉調査
大量の鳥は、なぜ死んだのか。世界自然遺産の北海道・知床で見つかった油まみれの海鳥の死骸(しがい)は5000羽を超え、その海鳥を食べたとみられる絶滅危惧(きぐ)種のオオワシにまで被害は広がり始めた。重油6000キロリットル以上が流出し約1300羽が被害にあった97年のナホトカ号事故をはるかに上回るが、油は見つからず原因もナゾのまま。9日には地元野鳥の会会員の呼びかけで、宗谷岬から知床手前までのオホーツク海沿いに一斉調査が行われる。
3月29日、知床半島西側の斜里町の役場車庫に鼻をつく油のにおいが立ちこめた。この日回収された死骸が床に並ぶ。多くは胴体がなかった。
2月末から同日までに斜里町などで5345羽の死骸が見つかった。ほとんどはウミスズメ科の海鳥で、油の付着による体温低下や溺死(できし)、窒息死とみられる。海鳥を食べたのが原因とみられるオオワシの死骸も2羽確認された。
9日午前に予定されている一斉調査では、約100人が参加、1人が沿岸数キロを調査する方針。
北方領土の国後島でも3月初旬、数百羽以上の死骸が見つかった。ロシア側によると鳥インフルエンザではなかった。
●該当事故は不明
北海道の北隣のロシアのサハリンでは大規模な石油天然ガス開発が進み油流出事故も懸念されていた。そんな中で起きた海鳥の大量死。原油の流出、タンカーの座礁、不法投棄など、さまざまな憶測が飛び交った。その後、北海道庁の調査で、付着していたのは原油ではなく、精製されたC重油の可能性が高く、船舶からの流出が濃厚になった。国後島の死骸も、ロシア側が重油の付着を確認した。
海上保安庁は昨年、日本の周辺海域で229件の油流出を確認。しかし今回の事態につながるような事故の情報はない。ロシア海洋汚染海難救助調整庁も「サハリン周辺で大規模な油流出事故は起きていない」と強調する。
サハリンのNGO「サハリン環境ウオッチ」の担当者は「オホーツク海のどこかの沈船から漏れ出たのでは」とみるが、日本の海保は「それにしても、鳥だけ漂着し、油が見つからないのは不可解」と首をひねる。
海運業界関係者は「重油は高騰しており、捨てるとは考えにくい」と不法投棄には否定的だ。
●世界遺産の試練
海保は死骸の漂着後に航空機などでオホーツク海沖を調べたが油は見つからなかった。サハリン東側を南に向かう海流が死骸を知床まで運んだとの見方もあるが、鳥類に詳しい中川元・斜里町立知床博物館長は「死んだウミスズメ類は、冬はオホーツク海に広く分布する。現場の特定は困難」と言う。
知床はオホーツク海に支えられ海から内陸まで豊かな生態系を維持している。今回はその海が、生態系を脅かすものを媒介することも浮き彫りにした。原因究明もままならないまま道や斜里町は有効な再発防止策を探しあぐねている。斜里町の担当者は「難題にきちんと対処できるか、知床が試されている」と話す。
2006年04月07日12時29分 朝日新聞
http://www.asahi.com/life/update/0407/003.html
うーむ「油まみれの海鳥の死骸(しがい)は5000羽を超え、その海鳥を食べたとみられる絶滅危惧(きぐ)種のオオワシにまで被害は広がり始めた。重油6000キロリットル以上が流出し約1300羽が被害にあった97年のナホトカ号事故をはるかに上回るが、油は見つからず原因もナゾのまま。」とは、どういうことでしょう。
まあ油まみれということですから、原因は人為的事故による油流出の可能性が高いのでしょうが、「油は見つからず原因もナゾのまま」とは気持ちが悪いですね、早急に原因を究明して欲しいモノです。
しかし、わからん。
●都内公園でハト謎の大量死〜ほかの鳥は死なずにハトだけ死ぬというのも不可思議
本日(13日)の日刊スポーツ記事から・・・
都内公園でハト謎の大量死
都内2カ所の公園でハトが大量に死んでいたことが12日、分かった。港区の都市計画港南公園では8日午前11時55分ごろ、港区役所に区民から「ハトがいっぱい死んでいる」と通報があった。区と高輪警察署が調べたところ、12羽のハトが死んでいた。外傷はなかった。区では保健所を通して都環境局に報告。環境局では都家畜保健衛生所(立川市)に依頼して死骸(しがい)を調査している。死因はまだ分からないが、鳥インフルエンザ、西ナイル熱のウイルスは陰性だった。
山階鳥類研究所では「寒くて死んだというのは考えられない。ほかの鳥は死なずにハトだけ死ぬというのも不可思議。ハトだけが食べるトウモロコシに人為的なものを加えた可能性もある」という。
同公園は今月1日にオープンしたばかりだが、11日から立ち入り禁止となった。港区土木課では「安全の確証がないので封鎖しました」という。同公園の場所は、戦前は海軍経理学校があり、57年から00年までは陸上自衛隊芝浦分屯地として使われた。原因が分からないだけに周辺住民の間には不安が広がり「軍の化学兵器でも埋まってるんじゃないか」との声まで出ている。
区土木課は「公園の整地前に土壌検査をしたが異常はなかった」。自衛隊施設を管理する東京防衛施設局は「ここには警務隊と音楽隊が駐屯していたが薬品などで汚染されていることは考えにくい」と話した。
また、世田谷区の蘆花公園では11日夜までに31羽のハトの死骸を回収し、さらに12日午前、新たに4羽の死骸が見つかった。公園内には、トウモロコシの粒が散乱している場所があった。
[2006年4月13日7時7分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060413-18368.html
うーん、さすが日刊スポーツですね、元をただせば朝日新聞なのでありますが、ハトの大量死も「軍の化学兵器でも埋まってるんじゃないか」と陸上自衛隊芝浦分屯地のせいにしている住民の話まで載せちゃってます(苦笑
いいかげんにしなさいよ、日刊(朝日)は(怒
・・・
それはともかく何でハトばかり大量死してるんでしょう。現場に落ちているトウモロコシに中毒性の毒薬かなんか仕込まれていた可能性もありそうですしね。
うーん、これも人間のせいなのかなあ・・・
わからん。
●スズメ、なぞの大量死 病変は認められず〜死因は特定できていない
今日の朝日新聞から・・・
スズメ、なぞの大量死 病変は認められず 北海道
北海道でスズメが大量に死んでいるという通報が相次いでいる。11日までに旭川市や札幌市で計71件、約760羽の死骸(しがい)の発見が道に報告された。道の依頼で原因を調べている北海道大学や酪農学園大学の研究室によると、鳥インフルエンザ感染や出血などの病変は認められず、死因は特定できていない。
スズメの大量死が報告されるようになったのは昨年末以降。旭川市内や同市近郊で届けがあり、その後、札幌市内などでも市民がスズメの死骸を道端や自宅の庭先などで見つける例が増えている。旭川市内だけでも約500羽に達した。
2006年04月13日11時37分 朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0413/TKY200604130112.html
うーん、こっちではスズメですか・・・
しかし、これが一番原因不明で気持ち悪いですねえ。
なんでスズメだけなんだろう???
まったく、わからん。
●ダチョウの卵100個焼ける 神戸市の牧場
11日の朝日新聞から・・・
ダチョウの卵100個焼ける 神戸市の牧場
11日午後3時半ごろ、神戸市西区神出町宝勢のダチョウ牧場「オーストリッチ神戸」付近から出火、鉄骨プレハブ平屋建ての事務所と、卵の孵化(ふか)に使っていたコンテナ2棟の計約100平方メートルが焼けた。けが人はなかったが、ダチョウの卵約100個とヒナ1羽が焼けた。
県警の調べでは、コンテナの中で電熱器を使って卵を人工孵化させていたといい、出火原因を調べている。同牧場は約1300平方メートルの敷地で約400羽のダチョウを飼育、ダチョウ肉を販売するなどしているという。
2006年04月11日20時49分
http://www.asahi.com/national/update/0411/OSK200604110039.html
あらら、ダチョウの卵100個が「ゆで卵」になっちゃった(爆
・・・
すみません、この記事は外しましたね(汗
こりゃ完全に人為的災害ですわな。
生態系まで持ち出したマクラ話が完全に空振りになっちゃいましたか(苦笑
・・・
いやいや、最後のダチョウはおまけですが、「知床の海鳥」と「東京のハト」と「北海道のスズメ」の大量死は、いまのところ原因不明なんですよね。
ここは、聡明な読者のみなさんのご意見をうかがいたいモノです。
鳥が死ぬ。
なぜだ?
<追記>2006.4.14 10:00
通り須賀利様、貴重な情報ありがとうございます。
コメント欄よりの情報提供で追記いたします。
オホーツク沿岸に油入りドラム缶漂着 海鳥大量死との関連調査へ
【網走】網走管内小清水町などのオホーツク海沿岸で油のような液体の入ったドラム缶(容量約二百リットル)が漂着した問題で網走支庁は九日、現地調査し、北見、網走沿岸などで新たに十五本を見つけ、計二十一本になったと発表した。油のような液体の入っているドラム缶は計六本となり、同支庁は知床沿岸などで見つかっている油まみれの海鳥の大量死との関連を調べている。
ドラム缶は、網走管内小清水町の海岸で二本、斜里町で四本、網走市で八本、常呂町で七本見つかった。このうち小清水町と常呂町のドラム缶計六本に油のような液体が入っており、うち五本にはハングルが書かれていた。油の量は少量のものも、ほぼ満杯のものもあった。ドラム缶の多くは表面が赤くさび、漂着後かなり時間がたっているとみられる。
一方、日本野鳥の会オホーツク支部などが九日に行った一斉調査でも、紋別市の沿岸でハングルが書かれたドラム缶一本が見つかり、網走支庁が調べている。
<写真:漂着したドラム缶を調査する網走支庁の職員ら。ハングルが書かれた紙が張り付けられていた=北見市常呂町岐阜、9日>
2006/04/10 14:13 北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060410&j=0022&k=200604108710
むむ、「オホーツク海沿岸で油のような液体の入ったドラム缶(容量約二百リットル)が」あいつぎ見つかっているようですが、なんと「ハングルが書かれたドラム缶」だそうであります。
ハングルが書かれたドラム缶・・・
うーむ、うーむ。
生態系への挑戦は、生態系への朝鮮だったのか(爆
鳥の大量死と関連あるのか、だとすれば北か、南か???
(木走まさみず)