木走日記

場末の時事評論

拍手と笑いとどよめきが渦巻く日本共産党志位委員長結語

kibashiri2006-01-16


 今回は日本共産党にエールを送りたいと思います。



日本共産党〜不破氏の退任と志位新指導部の発足

 昨日の産経新聞記事から・・・

不破議長退任 ソフト路線定着に功績 党勢拡大、直結せず

 不破哲三氏はマルクス・レーニン主義日本共産党風に解釈した「科学的社会主義」の理論家として宮本顕治元議長(97)に見いだされ、昭和四十五年に四十歳で党のナンバー2である書記局長に大抜擢(ばってき)された。五十七年に委員長に昇格、蜜月時代が続いたが、次第に「宮本氏との路線の食い違い」(共産党ウオッチャー)があらわとなり、体調不良もあって、一時は閑職に棚上げされた。しかし高齢となった宮本氏が名誉議長に退くのと軌を一にして党の全権を掌握。宮本指導部時代にこじれた中国共産党との関係を平成十年、三十二年ぶりに和解にこぎつけるなど、権力闘争の面でもしたたかさをみせた。

 その不破氏の最大の功績は、一昨年の党大会で四十三年ぶりに党の基本的文書である綱領を全面的に改定したことだ。

 それまでの綱領は、昭和三十六年の第八回党大会で宮本氏の強い影響力の下で決められた「アメリカ帝国主義」と「日本独占資本」を「二つの敵」と位置付ける階級政党ならではのもので、「宮本綱領」と呼ばれていた。

 新綱領は革命路線こそ維持したものの、天皇制や自衛隊を容認、「二つの敵」論を表現上は引っ込めた。階級政党色を薄めることにより、無党派層を含めた支持拡大をはかるソフトイメージ路線の総仕上げという位置付けだった。だが、こうしたソフト路線は党勢の拡大に直結しなかった。不破指導部は、宮本指導部時代は常に行われていた党員・機関紙読者拡大運動に積極的ではなかった。党勢拡大運動は党員・支部のノルマに直結しており、党員の不満に配慮した側面もあった。

 しかし、党員はピーク時の五十万人近くを大きく下回る四十万人前後で低迷。機関紙「しんぶん赤旗」の発行部数は、最も多かった昭和五十五年(日曜版を含んで三百五十五万部)の半数以下の百六十四万部に落ち込んでいる。

 こうした事態に不破指導部は二年前の前回党大会以降、党勢拡大の「大運動」を復活させたが、五十万党員の実現目標を「来年の四月までに」と下方修正する事態に追い込まれている。委員長就任時には二十議席台で推移していた衆院勢力が一ケタに落ち込んだままなのも、不破氏に議長引退を決意させたようだ。

                   ◇

 ■無党派獲得「革命政党」足かせ

 共産党は十四日、志位和夫委員長を中心とした新指導部を発足させた。新指導部は、不破前議長が敷いた“ソフトイメージ路線”を踏襲しつつ、無党派層をターゲットに党勢拡大を図る方針だが、党財政は悪化の一途をたどり、国政選挙でも低迷が続いている。「革命政党」の本質を変えない限り、党勢拡大は極めて困難だろう。

 今大会は、共産党が「二大政党」に埋没する中、党の存在意義を全党に徹底するねらいがあった。その最大の“目玉”が、不破氏の退任と志位新指導部の発足だった。

 しかし、党員の高齢化や活動意欲の低下が「党全体に深く静かに蔓延(まんえん)している」(共産党ウオッチャー)のも事実だ。

 「(自分が)生きている間に、民主連合政府なんて実現できるのかと思ったことがある」

 大会の討論で、五十歳代の代議員の一人がこう発言すると、ひな壇に居並ぶ幹部の面々は苦笑いするばかりだった。党活動方針への不安を持つ党員も少なくない。

 こうした空気を察してか、志位氏は十四日の会見で、今後の活動方針について「国民の幅広い支持獲得に全力を挙げる」との考えを表明した。

 具体的には、在日米軍基地再編や小泉純一郎首相による靖国神社参拝に反対する「非共産党系」の団体や「保守」層を含む勢力も巻き込んで政治闘争を展開し、来年の参院選での“躍進”につなげるという寸法だ。

 ただ、共産党は「民主主義的変革と社会主義的変革を通じ、社会主義社会の実現を目指す革命政党」であることに変わりない。「二十一世紀の早い時期に民主連合政府を実現する」としているが、野党第一党である民主党とはむろん、かつて革新統一戦線を組んだ社民党との連携も困難な情勢で、道のりは遠い。(佐々木類)

                   ◇
 (後略)

平成18(2006)年1月15日[日] 産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/060115/morning/15pol001.htm

 うーん、この産経記名記事によれば「しかし、党員はピーク時の五十万人近くを大きく下回る四十万人前後で低迷。機関紙「しんぶん赤旗」の発行部数は、最も多かった昭和五十五年(日曜版を含んで三百五十五万部)の半数以下の百六十四万部に落ち込んでいる。」ということであり、党勢拡大運動はなかなか結果が出ないどころか「党財政は悪化の一途をたどり、国政選挙でも低迷が続いている。」わけです。

 ・・・

 しかし、党員の高齢化や活動意欲の低下が「党全体に深く静かに蔓延(まんえん)している」(共産党ウオッチャー)のも事実だ。

 「(自分が)生きている間に、民主連合政府なんて実現できるのかと思ったことがある」

 大会の討論で、五十歳代の代議員の一人がこう発言すると、ひな壇に居並ぶ幹部の面々は苦笑いするばかりだった。党活動方針への不安を持つ党員も少なくない。

 産経記事は皮肉混じりに「ひな壇に居並ぶ幹部の面々は苦笑いするばかり」などと指摘していますが、まあ元祖反共メディアの産経新聞の記名記事でありますから若干記者の主観も入った描写でありましょう。

 ・・・

 不肖・木走は共産党支持者ではありませんが、共産党というか共産党的政党のよき理解者であると自負しております。

 へなちょこで日和見的な他の野党に比べて、徹底的に反権力であり一本筋が通っているところも好感が持てるし、国会審議などでときに素晴らしい実証主義的追求で政府与党を追いつめることもしばしばです。

 え? 「民主集中制」なんてちっとも民主的じゃないって?

 そんなこと、小さい、小さい。

 え? かつての「暴力革命路線」を知らないのかって?

 そんな昔のことは忘れました。

 え? 共産党なんて永遠に政権取れないだろうって?

 そんな先のことは興味ないです。(苦笑)

 ・・・

 とにかく、朝日新聞にがんばってほしいと思うのと同じぐらい日本共産党には頑張って欲しいのです。
 (↑かえって、説得力が無くないか?(笑))


 まじめな話、単独で政権はとって欲しくはありません(苦笑)が、権力チェック野党としての存在価値は多いに認めるモノであります。

 第四の権力と呼ばれるマスメディアを批判的にリテラシーしている当ブログと相通じるモノがあると勝手に連帯意識を持っております。

 まあしかし、共産党に対する不満はといえばいっぱいありまして、第一にそのノスタルジックな党名はどうにかならんのかい、というか「共産党」という党名が嫌いです。

 あと、国内の人権問題ではやたらうるさく追求するのに、中国の人権問題(チベットウイグル自治区における少数民族弾圧等)に対し、全く沈黙している点も納得いきません。

 ・・・

 まあそれでも、当ブログでは、共産党にはなんとか頑張って欲しいというシンパシーを持っているので、産経のような冷たい記事(苦笑)ではなく、アツイはげましのエールを送りたいと思います。



●いけるぞ!日本共産党〜拍手と笑い渦巻く志位委員長結語

 本日(16日)のしんぶん赤旗電子版には、日本共産党第24回大会における志位委員長の大会結語が全文掲載されています。

日本共産党第24回大会 志位委員長の結語

 日本共産党第二十四回大会最終日の十四日、志位和夫委員長がおこなった大会議案と中央委員会報告についての結語は次のとおりです。

(略)

2006年1月16日(月) 「しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-01-16/2006011617_01_0.html

 うーん、志位委員長の結語、長すぎです(苦笑

 あ、余談ですが産経記事によれば「機関紙「しんぶん赤旗」の発行部数は、最も多かった昭和五十五年(日曜版を含んで三百五十五万部)の半数以下の百六十四万部に落ち込んでいる。」そうですが、この「しんぶん赤旗」っていう名称もどうにかならんのでしょうか?

 やわらかい印象にするのは「しんぶん」のほうではなくて「赤旗」のほうではないですか(苦笑

 今時新聞名が「赤旗」じゃあ誰も取りたくなくなりますですよ、はい。

 ・・・

 それはさておき、この「志位委員長結語」ですが、なんかやたら(拍手)と(笑い)が多いのですよね。

 たとえばこんな感じですか。

 「■海外からの参加者との連帯と交流」の箇所を(拍手)と(笑い)を中心にまとめてみました。

■海外からの参加者との連帯と交流

 この大会には、外国来賓が最終的には、十八カ国二十一政党三十三人、個人来賓一カ国一人、在日外交団十六カ国二十人が参加してくださいました。これは前大会を大きく上回るものでありました。わが党の野党外交が広がり、新しい海外の友人が広がったことが、こういう目に見える形でもしめされたことは、ほんとうにうれしいことであります。(拍手)

 とくに規律と団結に驚きの声がよせられました。定刻どおり始まる(笑い)。定刻の前から、みなさんが集まって熱心に準備をしている。ある海外代表は、「日本の党の規律正しさは、わが国では考えられない」と驚嘆の声をよせました。ある海外代表は、「非常な規律と集中力で議論に耳を傾けている。ほとんどの代議員が、他の代議員の発言を居眠りなどせず(笑い)、ノートをとっている。これは、私にとって大きな刺激だ」。こういう感想をよせました。

 ある海外代表は、「われわれの党の大会は、演説の大会だが、日本共産党の大会は笑いの大会だ(笑い)。代議員が討議にたいへん集中している。しかも単に聞いているだけではなく、それを追体験している。だから生き生きとした笑いになる」。みなさんが笑うことへの分析まで(爆笑)、的確にした評価であります。(笑い、拍手)

 ラテンアメリカから参加した海外代表からは、「アジアで活動する党が、地球の裏側のラテンアメリカについて長時間をさいて、深い分析をしたことは、うれしかった」。「ボリビアでも勝利した。大きく南米の情勢は変わっている。この勢いでいけば今度は北米も変わる」(どよめき)。こういう声もよせられました(拍手)。

 そして感謝をこめてのべたいのは、海外からの参加者のみなさんが、最後まで真剣に討論を聞いてくださったということであります。(長い拍手)

 ある海外代表は、一人ひとりの発言を詳細にメモをとり、「この何番目の発言者の名前のファミリーネームのスペルはこれで正しいのか」(笑い)と、そのノートをみせながらスペルチェックまでもとめる熱心さで、この討論を聞いてくださいました。

 通訳にあたった同志の奮闘もあって、一緒に笑っていただき(笑い)、みなさんの涙腺がゆるむときには(笑い)、一緒に涙を流してくれました。海外の代表のなかには、けさの三時に起きて、一緒に「しんぶん赤旗」の早朝配達をしたという(どよめき)、そういう方もおられます(拍手)。その方の感想は、「自分の父親と同じ年齢の方が、二十五年間つづけて配達していることに感動した」というものでした。配達の活動、集金の活動は、粘り強い本当に地道な活動ですが、それを長年続けていることの尊さが、海外の方からも評価されたことを私は心からうれしく思うものであります。(拍手)

 海外からはるばる参加され、最後まで熱心に討論を聞いてくださったみなさん。みなさんは、大会成功に絶大な貢献をしてくださいました(長い拍手)。みなさんと私たちの間に深い友情と連帯の絆(きずな)がつくられました。私は、心からの感謝をもうしあげたいと思います。(拍手)

 いやすごいなあ。



●見よ同士諸君、27回の(拍手)と20回の(笑い)と2回の(どよめき)を!

 不肖・木走もテキスト中に(笑)や(苦笑)や(汗)などを乱用していて、ときにもっとまじめに文章書かんかい、とおしかりを受けたりもするのですが、いや、この「赤旗」記事には負けました(爆笑)

 この「志位委員長結語」全文を調べてみましたよ。
(↑やれやれ、なにしらべてんだ、お前は)

 ・・・(汗

 見よ同士諸君、委員長結語は27回の(拍手)と20回の(笑い)と2回の(どよめき)を呼び起こしていたのです。

<拍手系>合計27回
(拍手)24回
(長い拍手)2回
(大きな拍手)1回

<笑い系>合計20回
(笑い)18回
(爆笑)2回

<どよめき系>合計2回
(どよめき)2回

 じーん、すばらしい・・・

 ・・・

 拍手と笑い渦巻く志位委員長結語、いいじゃないですか。(拍手)

 「笑うかどには福来る」ですよ。(長い拍手)

 いけるぞ!日本共産党!! 産経なんかに負けるな(大きな拍手)

 ・・・

 だけど、党名と機関誌名はぜったい変えたほうがいいと思うぞ(どよめき)


(木走まさみず)