木走日記

場末の時事評論

マクワウリと豚連鎖球菌と社民党〜愛しき危惧種と憎き病原菌の関係

kibashiri2005-08-23


 本日は与太話です。



●マクワウリ:ご当地で死守−−岐阜・真桑地区

 今日(23日)の毎日新聞から・・・

マクワウリ:ご当地で死守−−岐阜・真桑地区
 黄色地に緑のしま模様。かつて日本の夏を代表する果物だった「マクワウリ」は、どこに行ったのだろうか。「青果市場への入荷も、姿も見たことがない」と東京・大田市場。店頭から消えてしまった伝統のウリは、発祥の地、岐阜県本巣市の真桑地区で今もなお、ひっそりと作られていた。【津武欣也】

 ◇メロンに押され“退場”

 マクワウリ(真桑瓜)は米俵に似た直径5〜6センチの円柱形で、1個が300〜500グラム。甘い芳香とシャキッとした歯ざわりが特徴で、種の周りは特に軟らかくておいしい。果皮が緑色でしま模様のないもの、丸いボール形−−などの種類もあり、1960年代初めまでは真桑地区の農家のほとんどが栽培していた。

 状況が一変したのが62年。マクワウリとネット系メロンを交配させた甘い「プリンスメロン」の登場で、日持ちせず、糖度の低いマクワウリの栽培面積は激減。さらにアンデスメロンやアムスメロンなどのネット系メロンに追いやられ、70年代以降は地元でも忘れられた果物となっていた。

 現在、昔ながらのマクワウリを栽培する畑は約500平方メートル。「真桑の名がつく伝統の果物。なんとか復活を」という農家が中心となって、92年に結成した「マクワウリ研究会」(小川昇会長、18人)が120本の苗を植え、栽培している。

 古くからのマクワウリの種は本巣市の農業、小川与司彦さん(66)が父親の代から頑固に守り続けていた。「今年は天候に恵まれて出来がいい。多い日には500個くらい拾っている。上品な甘さと香りはスローフードの時代にぴったりと思うのですが」と小川会長。熟すと自然にツルから離れるため、ウリの収穫は敷きわらの上に落ちたものを、まさに拾う格好となる。最盛期はお盆前後。約2000個が地元直売所のJAもとすフレッシュセンター(電話058・323・6351)で販売されたという。

 マクワウリ栽培は地元の真桑小(服部吉彦校長、557人)の総合学習の時間にも取り入れられている。世話と観察は3年生の担当。研究会から贈られた苗80本を校舎わきの学校菜園で育てており、三輪千尋ちゃん(8)は「去年、お姉ちゃんが作ったウリのシャーベットはおいしかった。今度は私が作ってお母さんに食べてもらう」。子どもたちは22日、お菓子作りの専門家に教わりながら、マクワウリのシャーベット作りに挑戦した。

 ◇市販は種のみ

 ところで、東京、大阪などの市場にマクワウリは入荷していないのだろうか。

 東京・大田市場で青果を扱う卸売会社・東京神田青果市場のメロン担当者(53)は「入社して30年になりますが、マクワウリの入荷は見ていません。黄色のウリ系統のもので見るのはキンショウメロンくらい。年配者から名前を聞いた記憶はありますが、もう、趣味の世界の果物では−−」とつれない。

 織田信長も愛したマクワウリに、店頭で出合うのはどうやら無理らしい。ただ、種苗会社の「サカタのタネ」や「太田種苗」では、今もなお「金銘」「なり駒」などの名前でマクワウリの種子は販売している。

毎日新聞 2005年8月23日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/news/20050823ddm013100053000c.html

 マクワウリですか、そういえばウリなどというものはすっかりお目に掛からなくなりましたよね。
 我が家でも食するのはメロンばかりです。

 へええ、「マクワウリ栽培は地元の真桑小(服部吉彦校長、557人)の総合学習の時間にも取り入れられてい」て、「世話と観察は3年生の担当」ですかあ・・・
 3年生か、うちの娘と同学年だなあ。

 ふう。

 いいですよね、このような総合学習は。

 郷土の文化や歴史を学ぶ機会にもなってるし植物栽培の実体験にもなるし。

 「ご当地で死守」などと毎日も大げさな記事見出しですが、織田信長も愛したマクワウリの種を是非絶やさないように守っていってほしいものでありますね。

 ん?

 こっちは絶やしたはずだったのですが、まだまだ終息していないようで。



豚連鎖球菌広東省内で死者 中国・新華社

 同じく毎日新聞から・・・

豚連鎖球菌広東省内で死者 中国・新華社
 新華社電によると中国広東省政府は22日、四川省で被害が拡大した豚連鎖球菌について電話会議を開き、広東省内でも同菌に4人が感染し、うち1人が死亡したことを明らかにした。関係当局に対し感染拡大防止に向けて緊急対処するよう求めたという。中国衛生省などは21日、四川省については同菌感染に事実上の終息宣言を出している。

 一方、香港政府も22日、九竜地区に住む主婦(79)が連鎖球菌に感染し入院、危篤状態であることを明らかにした。香港での同菌への感染者は今年に入り10人目。(香港・共同)

毎日新聞 2005年8月23日 11時46分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20050823k0000e030049000c.html

 この中国の豚連鎖球菌ですが、心配でありますね。とにかく情報が少なくてよく実態がわからないのですが、当ブログでも機会があれば一度勉強してみたいとても気になる問題です。
 しかし、この種の細菌を完全に絶滅させるのは至難の業なのでしょうねえ。

 ・・・

 うーん、人が守っていかないと耐えてしまうマクワウリのような植物や貴重なイリオモテヤマネコなどの絶滅危惧種などもいれば、中国の豚連鎖球菌のように早く絶滅してくれないと困っちゃうイキモノもいるわけですよね。

 うーん、結局、人類文明とはわがままなものですよね。

 人類文明に取り有害かどうかで種を峻別しているわけで、益虫とか害虫の区分けもそうですが、豚連鎖球菌自体に別に悪意があるわけではないのですよね。

 別に豚連鎖球菌に肩持ってもしょうがないのですが・・・

 ・・・

 ん?

 こっちにも、ちっともかわいくない「絶滅危惧種」がいましたか(苦笑



●「社民党は小さい。絶滅危惧種は大事なんです。」〜吠える辻元氏

迷い続けた社民復党 辻元氏、出馬表明

記者会見で立候補を表明する辻元清美氏。右は社民党福島瑞穂党首=16日午後、大阪府高槻市

 「社民党を新しい市民政党に生まれ変わらせたい」。同党が衆院大阪10区に公認候補として擁立を決めた辻元清美氏(45)が16日、記者会見した。「総理、総理、総理、ちゃんと答えてください」。国会質疑で舌鋒(ぜっぽう)鋭く政府を追及する姿勢で注目されながら、自身の秘書給与詐取事件で02年に議員辞職。だが再起を賭け、無所属で立った昨年夏の参院選(大阪選挙区)は次点とはいえ約72万票を獲得。その集票力を買われての公認だが、辻元氏の胸中は最後まで揺れ続けた。

 「地方から聞こえる悲鳴みたいな声をきちんと国政に届けたい」

 16日、大阪府高槻市内で記者会見した辻元氏は意気込みを語り、隣に座る福島瑞穂党首に笑顔を向けた。

 解散風が強まった8月に入って、福島氏から電話があった。「解散になるかもしれない。一緒に選挙をやろう」

 参院で郵政法案が否決され、解散が決まった8日の直前、土井たか子前党首からも要請があった。「清美さんに(社民から)出てほしい。私は身を捨てても、若い人を後押しする」

 市民運動をしていた自分に政界入りを勧めた土井氏、共に小政党を支えた福島氏。2人の要請は「胸に響いた」。でも、即答はしなかった。

 古巣は退潮傾向が止まらない。03年総選挙では、18から6に議席は激減した。そんな中、辻元氏は無所属で立った昨年の参院選で約72万票を集めた。「辻元さんの戦闘力、知名度が必要だ」(党大阪府連幹部)という党の事情も痛いほど分かっていた。

 翌9日、胸中を友人に打ち明けた。「国政の場には戻りたい。でも、無所属で戦うのか、土井さんたちと一緒か、決められない。選挙は勝たなくては意味がない。社民には恩義があるが、無所属で立った参院選で支援してくれた人たちが、どう思うか……」

 党公認での立候補を決めたのは、数日前。解散から1週間近くがたっていた。16日の会見で、こう説明した。「衆院政党政治のぶつかり合い。1人で国会に行くのは難しいと思った」

 社民党は小さい。絶滅危惧(きぐ)種が国会にまだいると思うてはるかも知れへんけど、絶滅危惧種は大事なんです。多様性ですわ」

 秘書給与詐取事件で詐欺罪に問われ、東京地裁で懲役2年執行猶予5年の有罪判決を受けてから1年半。会見では、執行猶予中の立候補についても質問が飛んだ。「その問題から逃げるつもりはない。ただ、参院選で得た票は、もう1回チャンスをやると励ます声だと思っている」とだけ答えた。

 だが、党公認を選んだ判断に、支援してきた地元の無所属市議は疑問を口にする。「社民党の名で、無党派や他党支持者も含めた支持の広がりが得られるのか」

 会見後、街頭演説に立った。演説を聞いた主婦(35)は「参院選では謝罪を繰り返し、もう一度チャンスをという思いが伝わったけど、今回は全く触れず、政治家に戻りたいだけのようにも感じる。なぜ社民党から出るのかも、よく分からない」と話した。

2005年08月17日 朝日新聞
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200508170028.html

 ・・・

 なんだなあ、やれやれだなあ。

社民党は小さい。絶滅危惧(きぐ)種が国会にまだいると思うてはるかも知れへんけど、絶滅危惧種は大事なんです。多様性ですわ」

 ・・・(汗

 社民党は「国会の絶滅危惧種」ですか(苦笑

 そういえば、今回の選挙では、「国民新党」に「新党大地」「新党日本」と新種がどんどん現れており、まあ、社民党だけではなく、それぞれ存亡を賭けて戦われておるようですが、なんかどれが「絶滅」してもおかしくはないですよねえ。

 ・・・

 でも、自分で「絶滅危惧種」だなんて、ずうずうしくないですかねえ。

 マクワウリのように温かく守って欲しいのかも知れませんが、中国の豚連鎖球菌のように絶滅してしまえ、って思っている有権者もいないわけじゃないでしょうし・・・

 こんなこというとリベラルな読者から怒られちゃうかも知れませんが、マクワウリと豚連鎖球菌社民党、人類にとって有益な順番、あるいは有害な順番付けるとするとどうなんでしょうねえ・・・

 私ですか?(汗

 ・・・(沈黙

 このエントリータイトルの順番に他意はありませんです(苦笑



(木走まさみず)