木走日記

場末の時事評論

がんばれ外来種〜アラベスクとヨン様とカミツキガメとコウノトリと琴欧州

kibashiri2005-09-24




アラベスクって懐かしいなあ

 今日の東京は雨が降ったり止んだり一日鬱陶しい天気でありました。で、読者のみなさまにはどうでもいい話でありますが、不肖・木走は今日一日娘のカナコのピアノ発表会に、運転手および撮影班としてつき合わされておりました。(苦笑

 まあ、9才の子供のへたくそなピアノを聞いていてもあくびしかでてこないのでありますが、待合室で暇に飽かしてプログラムを見てみると何十人もの子供達がいろいろな課題曲を披露するのでありますが、その中にアラベスクという曲名がありました。

 ほほうこれは1980年前後のデスコ全盛時代に日本だけではやった西ドイツ出身女性3人組ボーカルのアラベスクではあるまいな、そうか当時のアラベスクはグループ名でありヒット曲と言えば『ハロー・ミスター・モンキー』あたりだったかなあ、などとどうでもいいことを考えたりしていました。

アラベスクのすべて
http://shop.goo.ne.jp/store/vfc/gds/00132/

 当時のデスコサウンドってのはもちろん欧米でもヒットしていた曲もありながら、なんというか日本だけでしか売れない、その昔のベンチャーズのような日本オンリー人気者外国人アーティストで溢れていました。今でいうと『恋のマイアヒ』と近いはやり方でありまして本国では全く無名であったり、あるいはすでに過去の人になっていたり・・・

 で、気になるのがこのお方でありまして・・・



●いかん、我らがヨン様まで、ベンチャーズ化してしまう

 昨日のスポーツニッポンの記事から・・・

ヨン様四月の雪」韓国では“惨敗”

 韓国俳優ペ・ヨンジュン(33)が主演した映画「四月の雪」(監督ホ・ジノ)の興行成績について、韓国のメディアが「惨敗」と報じた。日本では、国内で公開された韓国映画の歴代記録を塗り替える勢いでヒット中だが、本国では厳しい状況。同時期に公開された台湾でも成績は不振で、映画への“ヨン様効果”は日本だけにとどまったようだ。

 日本では17日の初日から21日までの5日間で約58万人を動員し、変わらぬヨン様人気を証明した「四月の雪」。日本の配給元であるUIPによると、すでに興収7億円を突破し、最終的には日本で公開された韓国映画史上最高となる30億円に上る勢い。しかし、日本以外では振るわない状況だ。

 韓国では今月7日に公開されたが、週末(11日)までの興収は約31億ウォン(約3億5000万円)で、その週の興行成績ランキングは3位。19日までの動員数は約74万人で、ヒット作が数百万人を動員する韓国映画界では低調な数字だ。

 公開中の映画人気ランキングでも6〜8位に低迷し、聯合ニュースが「日本でヒット、韓国では“惨敗”」と報じる状況。日本でのフィーバーに対し、韓国でのヨン様人気はそれほど高くなく、また「八月のクリスマス」(99年)などで高い評価を得たホ・ジノ監督の新作であるにもかかわらず、映画専門サイトなどで「平凡で陳腐」「期待以下」という厳しい評価が下されている作品の内容が“敗因”とみられる。

 また朝鮮日報(電子版)によると、日本と同じく公開前にヨン様自らが訪れPRした台湾でも成績は不振。台湾の配給会社はこれまでヨン様に焦点を当てていた宣伝方針を変え、ヒロインのソン・イェジン(23)の好演をアピールしているという。

[ 2005年09月23日付 紙面記事 ]
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2005/09/23/01.html

 日本以外では人気に陰りが出てきてしまったヨン様なのであります。

 うーん、まずい(汗

 いかん、このままでは我らがヨン様ベンチャーズ化してしまう(爆笑

 ・・・

 まあ、日本人というヤツは、つくづく外国産が好きな民族でありますが、そのくせけっこう飽きっぽかったりするのでたちが悪いようですね(苦笑

 なんか、マクラ話がだらだらと長くなりましたが、何を話したいかというと主題はこちらなのであります。



●こりゃもう生態系怪獣大決戦状態だ!〜カミツキガメ・ワニ・ニシキヘビ・サソリ

 今日の毎日新聞ニュースから・・・

雑記帳 カミツキガメ発見、ペットか 千葉・船橋
 
 ◇市街地でサソリやワニなどの発見が続く中、23日朝、千葉県船橋市の霊園の池付近で、カミツキガメ1匹(体長約75センチ、幅約30センチ)が見つかった。
 ◇墓参りの男性(54)の119番で消防署員が駆け付けて捕獲し、船橋署に引き渡した。北米原産で、同署は飼育に困った持ち主が捨てたか、逃げ出したものとみている。
 ◇署員は当惑気味だが、珍獣発見を知った市民からは飼育方法を知らせる電話が寄せられている。10日間は何も食べなくても大丈夫といい、餌代の心配はなさそうだ。【神足俊輔】

毎日新聞) - 9月24日10時33分更
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050924-00000009-maip-soci

 ついにカミツキガメ発見でありますと・・・汗

 なんか最近この手のニュースがやたら目に付きますよね。毎日新聞だけ検索してもこの10日ほどでこんな感じですか。

ワニ捕獲 神奈川・相模川河川敷で ペットか - 毎日新聞(21日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050921-00000023-maip-soci
ニシキヘビ ホームベンチ下に置き忘れ? JR浦和駅 - 毎日新聞(14日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000019-maip-soci
サソリ 大阪・豊中市のマンションで2匹目発見 - 毎日新聞(14日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000017-maip-soci

 ・・・

 ふう。

 カミツキガメ・ワニ・ニシキヘビ・サソリですか、これじゃあもう、その昔の東宝怪獣特撮映画、ゴジラキングギドラモスララドン怪獣大決戦状態でありますね(苦笑

 このような外来種が日本で野生化して繁殖してしまい、日本固有の野生種の生態に大きな影響を与えてしまった事例は、もう枚挙に暇がないほどでありまして、いちいち取り上げていってもしかたがないのかも知れませんが、全く飼い主の無責任ぶりには情けなくなりますですよね。

 ニホンタンポポを圧倒してしまった西洋タンポポ、日本ミツバチを圧倒してしまった西洋ミツバチ、日本ざりがにを圧倒してしまったアメリカざりがに、最近では釣りブームに乗ってブラックバスが各地の湖で日本固有種の生態系を破壊しまくっているわけですが、そもそも個々の生物には何の罪はないわけで、持ち込んだ人間が悪いだけなのでありますよね。



●人工飼育のコウノトリ5羽を放鳥 兵庫県豊岡市

 かたや、地味ながらこのような努力も続けられていたのです。
 今日の朝日新聞から・・・

人工飼育のコウノトリ5羽を放鳥 兵庫県豊岡市 
2005年09月24日15時38分

 国の特別天然記念物で、世界的に絶滅の危機にあるコウノトリの保護・増殖に取り組んできた兵庫県豊岡市の県立コウノトリの郷(さと)公園が24日、飼育してきた5羽を放鳥した。国内最後の生息地だった同市で71年に絶滅してから34年。人との共生を目指す地域挙げての野生復帰事業が、新たなスタートを切った。

 24日午後2時半、郷公園前を流れる小川の土手に五つの箱が並べられ、秋篠宮ご夫妻や河合隼雄文化庁長官らのテープカットで、ふたが一つずつ開いた。中から一羽ずつ出てきたコウノトリが白と黒の翼を大きく羽ばたかせて空へ舞い上がると、集まった観衆から拍手と歓声がわいた。

 5羽は2〜7歳のオス2羽とメス3羽で、発信器や目印の足輪がつけられており、今後、人工衛星と地上からの目視で追跡調査される。

http://www.asahi.com/national/update/0924/TKY200509240155.html

 どうなんでしょう、日本でコウノトリが絶滅してから34年、外国(ロシア)から数羽譲り受け保護・増殖に取り組んできたわけですが、佐渡のトキ(こちらは中国から譲り受ける)と同じで、日本生息グループとしては一度絶滅してしまった種をまさに外来種で復活させようとしているわけであります。

 コウノトリのような渡り鳥の場合、日本固有種とか外来種というこだわりはそれほど意味はないのかも知れませんが、ぜひ野生復帰して人間社会と共生してもらいたいですよね。

 ・・・

 しかし、人間の社会には多くの矛盾がありますが、青臭い話をするつもりはありませんが、最近のペットブームにおける外来生物放置のニュースとこのコウノトリ放鳥のニュースをほぼ同時に耳にしちゃうと、とっても複雑な気持ちになってしまうわけであります。
 絶滅危惧種に対しその保護を真剣に訴え活動している人々もいれば、自らの趣味のために希少種を飼い、あげくに放り出してしまい生態系に影響を与えてしまっている、自然に対し全く無頓着な人々もいるわけであります。

 私も現代文明の御恵を授かっている身として自身を棚に上げて議論することは許されないことは重々承知しておりますが、人間はもう少し自然に対し謙虚さを持たねばなりませんでしょう。

 ふう。



●この業界も外来種が席巻だあ!

 さきほど速報がありました。

琴欧州、痛恨2連敗!朝青龍ら3人が千秋楽でV争いへhttp://www.sanspo.com/sports/sumo/kekka/05aki/20050924.html

 ありゃりゃ琴欧州痛恨2連敗ですかあ。さすが、朝青龍です、横綱の意地を見せてくれていますね。

 ん?

 琴欧州ブルガリアで、朝青龍がモンゴルで、考えてみれば角界はとうの昔に外来種に席巻されていましたなあ(苦笑

 ・・・

 こう考えてみると、人も生物も、もう日本固有種にこだわっていても仕方がないのかも知れませんね。

 少子高齢化により日本人の数も急減しそうですし、この際移民政策を真剣に考えて見ても良いのかも知れませんね。

 どうせ、席巻されるなら早めにルール作りが必要かも知れません。

 とりあえず、がんばれ外来種



(木走まさみず)